“ロードスター+ターボ”の刺激に期待せよ!
アバルトからは、最新モデル「アバルト124スパイダー」およびそのラリー仕様「アバルト124ラリー」が出展された。見ておわかりのとおりマツダ・ロードスターをベースにしているが、124スパイダーは最高出力は170ps(ロードスターは150ps)と公表されている。
その170psを発生するエンジンとは、フィアット系の1.4リッター直4ターボ・マルチエア。最大トルクは250Nmで、アバルトではなくアルファロメオのジュリエッタにちょうど同じスペックノユニットが見つかる。とはいえ後輪駆動に合わせてほかのラインナップとは異なる縦置きとなることから、完全に同じとはいいきれないだろう。6速MTもしくは自動変速の「シーケンシャルスポルティーボ」が選択でき、0-100km/h加速は6.8秒、最高速度は230km/hだ。ちなみにマツダ・ロードスターの欧州仕様はそれぞれ8.3秒と205km/hと公称されている。
車重はロードスター+40kgの160kgとなっているが、この増分のいくらかはターボ化による冷却系などの重量増からきているものと思われる。シャシー関連では機械式のリミテッドスリップデフやビルシュタイン製ダンパーを標準採用。後者についてはマツダ・ロードスターRSでも取り入れられているが、当然、仕様は異なっている可能性が高い。
一方、そんな124スパイダーをベースに開発された「ラリー」のプロトタイプは、エンジンが300psの1.8リッター直4ターボへとコンバートされ、内外装もルーフのハードトップ化をはじめ、競技に合わせて変更されている。こちらは実際に2017年シーズンからのラリー参戦を予定しており、時期や価格は未定ながら、それに間に合うように市販されるとのことだ。
アバルト124スパイダーのほうはすでに発売時期と価格が発表になっており、ヨーロッパでは4万ユーロ(約495万円)にて9月の発売を予定。日本仕様のアバルトのラインナップ価格をもとにすると、アバルト124スパイダーの日本価格は550万円前後となりそうだ。