ライバル以上にオンロード重視のキャラクターか
アルファロメオ初のSUV、「ステルビオ」の続報が入った。といっても仮面ライダーのボンデージみたいなコテコテの擬装は被ったままだが。でも以前のハリボテ状態の擬装に比べればずいぶんと中味を想像しやすくはなった。ステルビオはその名前(イタリア北部にある有名な峠道)に相応しく、活発な運動性能を狙ったスポーツ指向のSUVとして造られているようだ。初物SUVを造るのに王道のユーティリティ型ではなく、尖ったスポーツタイプで来るというのは、いかにもアルファらしい。
車体サイズはポルシェ・マカンやBMW X4に相当。注目点は床面、ルーフ、着座位置ともに競合車よりやや低めに見えるということ。かなり明確なオンロード重視のキャラクターを狙っているのだろう。これは軽量化の面でもメリットがある。ルーフラインを見ると、リアウインドーの傾斜はX4とマカンの中間くらい。ユーティリティよりもカタチの美しさやスポーティさにこだわっているようだ。
エンジンは縦置き直列4気筒とV型6気筒、駆動システムはベースモデルがFR、上級仕様はマセラティ・レヴァンテと共通の4WD機構を採用してくるはず。これはX4やマカンと同様、多板クラッチを電子制御し、可変トルク配分を実現する4WDシステムだ。ラインナップの頂点は「吼える」2.9リッターV6ツインターボを搭載するクワドリフォリオ・ヴェルデだといわれ、X4 M40iやマカンターボなど、ライバルの高性能版とのガチ勝負が期待される。
写真からは足回りは見えないが、基本レイアウトは先に出たジュリアと共有しているはず。写真はもっともホットなクワドリフォリオだと思われるが、興味をそそるのはこの通常走行時でもフロントのネガティブキャンバーがよく目立つこと。アルファの「尖んがりキャラ路線」に迷いはなさそうだ。