コンセプトカーの躍動感をそのまま再現
トヨタのクロスオーバーSUV「C-HR」のコンセプトカーがはじめて世に姿を現したのが2014年のパリモーターショー。今年3月のジュネーブモーターショーではその市販型が初披露されたが、発売が目前に迫ったいま、ここパリでもトヨタはC-HRを猛プッシュしていた。
日本仕様の詳細が発表されたいま、改めて欧州仕様と比べてみると、「世界戦略SUV」を唱うだけのことはありスペックは両者ほとんど共通となっている。ボディサイズは日本仕様とまったく同じ全長4360×全幅1795×全高1550mm、ホイールベースは2640mm。エンジンラインナップも1.8リッター直4(98ps/142Nm)+モーターのハイブリッド、そして1.2リッター直4ターボ(116ps/185Nm)という2種類のユニットが主力となる。
日本仕様と異なるのは、1.2リッターターボのトランスミッションとしてCVTに加え6速MTが用意されること、ウクライナとコーカサス市場だけに2.0リッター直4エンジンが導入されることだろう。ニュルブルクリンク24時間レースでの活躍が記憶に新しいだけに、1.2リッターターボ+6速MTの走りも気になるところだ。
斬新なデザインが話題になっているC-HRだが、ここパリでもプレスからの注目度は抜群。手作りのコンセプトカーから工場で量産する市販型になった瞬間、生産ラインの都合に合わせるためデザインがちぐはぐになってしまうクルマは多いが、C-HRは別。実車もコンセプトカーの躍動感や塊感が実によく表現されていた。インパネの上部をレザーで覆うなど、インテリアの質感も上々だった。