ブレグジットで高性能版のデビューが早まる?
こちらは2017年の秋にデビューするとされる新型ジャガー「XFスポーツブレーク」のテスト車。先代XFのステーションワゴン仕様は日本未導入だったが、カモフラージュの下に垣間見えるリアウインドーの傾斜を見ると、人気モデルとなった先代同様にスポーツブレークらしい路線(つまり積載性よりカタチの美しさを優先)が踏襲されている。キープコンセプトとはいっても当然中味は新世代に改まっているわけだから、先代よりも軽量・高剛性であるのは自明である。
エンジンライナップは優れたレスポンスに定評のある3.0リッタースーパーチャージドV型6気筒が新スペックになるとともに、2.0リッター直列4気筒はディーゼルに加え、新型インジニウム・ガソリンエンジン(上は300psといわれている)も搭載される。プラグインハイブリッド(PHV)パワートレインや5.0リッターV型8気筒スーパーチャージ仕様もあり得るが、それはスポーツブレーク以外のモデル、サルーンの方が先だろう。そして従来同様、駆動力配分がやや後輪寄りの、スポーツテイストな4WDモデルも用意される。
スタイリッシュでスポーティな乗り味がジャガーの魅力。ここ数年での世界的なジャガーブランドの復権は目覚ましいが、輸出依存型企業としては、この先はイギリスのEU離脱、ブレグジットの試練にも備えなくてはならないはず。近年好調な米国市場での成長率が業績を牽引してきたことを思えば、少なくともデビューまでにV8搭載や“電化”の方向性を見せておきたいところだろう。そちらは続報に期待したい。