コーヒー1杯=30W!
日産ヨーロッパが12月16日から18日までの3日間、パリにユニークなカフェをオープンした。
「ニッサン・エレクトリック・カフェ」を称するその店では、飲み物の支払いにキャッシュやクレジットカードが使えない。日産の最先端技術を用いて自らエネルギーを生み出し、それを通貨として支払いに充てるのだ。
仕組みはこうだ。カフェの来店者は、店内の電磁誘導タイルの廊下を歩いたり、カウンターに座ってペダルを漕ぐ。それによって生成された電気エネルギーで飲み物代を支払うというわけである。さらにこの電磁誘導タイル上をジャンプし、規定量のエネルギーが生成できれば写真撮影もできる。
電気自動車(EV)のリーフを筆頭に、日産はクルマの電動化技術に積極的なメーカーだ。日産はこのカフェによって、同社の取り組む電動化技術をアピールする機会を設けたのである。
2010年現在、日産のEVは世界で27万5000台、欧州では7万6000台が走っている。ちなみに、全世界のリーフオーナーは、EVに乗ることでドライブに際してCO2を排出しなくなった。もし彼らが内燃機関を搭載したクルマに乗っていたら、そのCO2排出量は概算で、のべ5億kgにおよんでいたという。
一方で、日産は電動化技術をクルマ以外の分野でも推進している。その一環として、欧州ではすでに、グローバル電力管理会社イートンと共同で「xStorage」ホームユニットを開発。これは電気エネルギーを貯蔵する一般家庭用のシステムで、フランスやイギリス、ドイツ、ノルウェーなどではすでに予約注文することが可能になっている。
先に日本で発売された新型ノートePOWERも含め、今後も日産は電動化技術に注力していくようだ。