晴れてネオ・クラシックの仲間入り
12月16日、メルセデス・ベンツはミドルセダンの名作として知られるW124シリーズのクーペ・モデルが2017年3月に30周年を迎え、「Hナンバー」の対象車になったことを告知した。Hナンバーとはドイツで30年以上が経過したモデルに与えられるライセンスプレートで、末尾に“H”の文字が加えられる。“H”は“Historisch(ドイツ語で歴史の意)”の頭文字。
W124クーペは1987年のジュネーブショーで初公開されたモデル。パンフレットに記された「ミドルクラスの新しいメルセデス・クーペは、その独特なフォルムと画期的テクノロジー、そして高い安全性と経済性を調和させたモデルです。スポーティでエレガントなエクステリアは、独自のスタイリングと完璧にデザインされたディテールを備えています」の文言は、現在の目で見ても通用しているとメルセデスはコメントしている。
230 CE、300 CEの2モデルが用意されたW124クーペは、ドアパネル下部に前後のバンパーと高さを揃えられた樹脂製プロテクターを採用しており、それがW124系の他モデルとの最大の違いとなっていた。担当デザイナーの名にちなんで“サッコプレート”と呼ばれたそのプロテクターは、1989年からはセダンなどほかのボディバリエーションにも採用されている。
デビュー当時はミディアムクラスと呼ばれていたW124系は、1993年6月のマイナーチェンジを機にEクラスへと移行し、現在のEクラスにつながる初代モデルとなった。1996年に生産を終了するまでの間に、W124クーペは14万1498台が製造されたとのことだ。