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中日本高速が新たな凍結防止剤を導入

金属腐食を抑えた成分を配合。東海北陸自動車道で試験散布を開始

中日本高速が富山大学などと共同開発を進めているプロジェクト。現在はにおいの影響、路面への影響、散布作業のオペレーションなど、検証を進める進めている

東京を始め首都圏も大雪に見舞われた今冬、首都高速など都市高速でも多くの凍結防止剤が使われた。雪がなくなっても防止剤の白い粒がそこかしこに残っていたが、この凍結防止剤、安全確保に有用ながら道路やクルマにとってはあまり好ましいものではない。塩化ナトリウムや塩化カルシウムを主剤とするがゆえに塩害により道路(主に橋梁の鉄筋など)の劣化を早め、クルマにとっては錆の原因となってしまう。

そうした負の部分を軽減すべく、中日本高速道路会社が新たな凍結防止剤の開発を進め、プロピオン酸ナトリウム(写真右)という物質を塩化ナトリウムに混合して使用すると金属腐食が抑えられることが判明。今年3月〜4月にかけて東海北陸自動車道(写真左の試験導入区間)で試行散布を行ない、この効果の違いや散布のしやすさ、散布車両への積込みのしやすさも含めて検証していく考えだ。また、プロピオン酸ナトリウムにはわずかな臭気もあるため、その影響なども調べていくことになる。

雪道を走行した後は、泥汚れなどに加えて凍結防止剤がびっしりとボディ下部にこびりついて不安になるが、この防止剤によるボディ腐食の恐れが少しでも減るならそれに越したことはない。まだ試行段階だが、その効果が実証され、腐食作用の小さい凍結防止剤がより幅広く使われるようになることを望みたい。

 

CARSMEET web編集部

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