国内新中期計画では電動化の推進に加え、
カーシェアリングサービスの拡大も盛り込む
日産自動車が新たな国内の中期計画を公表した。2017年4月に発表したグローバル計画「Nissan M.O.V.E.to2022」に沿い、2022年度末までに新型電気自動車(EV)3車種とe-POWER搭載車5車種を投入し、販売ネットワークのデジタル化、カーシェアリングサービスの拡大なども計画。同時に全世界のディーラー店舗での新デザインコンセプトの導入、新たな取締役の選任といった役員人事も発表し、幅広く体制強化を図る考えだ。
EVとe-POWER車の拡充は日産車の販売増には欠かせないであろうし、販売ネットワークのデジタル化も時流に沿ったものだ。カーシェアに関してはe-シェアモビの発着ステーションを現在の30から500へと増やすことで、より多くの人が日産のインテリジェントモビリティを体感できるようになる。
また、役員人事では女性レーシングドライバーの井原慶子さんを独立社外取締役に選任。正式な就任は今年6月の株主総会以降となるが、「世界で活躍し日本を発信する日本人」として政府の表彰も受けている井原さんが、社外取締役ながらどんな形で日産という企業を盛り立てていくのか興味深いところだ。
より身近でメリットを感じられるのはディーラー店舗のデザイン一新と、デジタルネットワーク化によるサービスの拡充だろう。どこまでユーザー満足度を高めてくれるのか、具体的な動きに期待したい。