燃料電池車、電気自動車はそれなりの額に
2018年度のクリーンエネルギー自動車導入事業費補助金(CEV補助金)の導入が決まり、申請受け付けが始まっている。エコカー補助金の名で経済産業省が予算を計上し、最新の燃費基準をクリアしている新車(初度登録車)には購入後に10万円(軽自動車は7万円)の補助金を交付する形で2009年に始まった補助金制度だが、その後、予算の縮小や政策の変更などで対象車種も縮小。現在は四輪車では電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)、EV走行距離が30km以上のプラグインハイブリッド車(PHV)およびクリーンディーゼル車のみが対象となっている。
補助金の金額(上限額)はあらかじめ定められた規定に沿って決められるが、大まかにいってEVは一充電の走行距離(JC08モード値)×1000円かつ40万円以下、PHVは20万円以下とされ、FCVとクリーンディーゼル車は同クラスのガソリン車との価格差を基準に換算する。ただしFCVはその価格差すべてが補助金額となるのに対し、クリーンディーゼル車は12分の1かつ15万円以下とされるため、金額はかなり絞られる。
自動車メーカーおよび輸入車インポーターが申請し、承認されれば、そのクルマは補助金の交付対象となるわけだが、あえて申請しないクルマもある。たとえばクリーンディーゼル車でもボルボのD4シリーズは、ガソリン車との価格差が小さく(最新のXC60はガソリン車とディーゼル車は同価格)、ユーザーメリットもさほど大きくないことから申請をせず、補助金の対象とはなっていない。
今年4月20日時点での主なクルマの補助金額は別表の通りだが、トヨタ・ミライの202万円、ホンダ・クラリティの208万円は別格ながら、テスラと新型の日産リーフは40万円、BMWi3は39万円、フォルクスワーゲンe-ゴルフは30万1000円とけっこう手応えのある交付額となる。一方でクリーンディーゼル車は1200万円を超えるアルピナXD3でも15万円、プジョー308HDiは1万7000円、マツダ・アテンザとなると1万5000円~1万9000円とけっこうシブい額となってしまう。クリーンディーゼル車を買おうとしている人には残念かもしれないが、今の時代、補助金がもらえるだけでもお得、と考えるべきなのかもしれない。