「e-NV200」の電源供給能力を活用
日産は23日、楽天の研究機関である楽天技術研究所と公立大学法人会津大学が共同で実施する「遠隔スタイリング支援システム」活用に向けた実証実験に協力することを発表した。
この実証実験は、日産の商用電気自動車「e-NV200」に遠隔スタイリング支援システムを搭載して行なうもの。デジタルサイネージを活用した次世代の買い物体験の検証として、福島県会津若松市内で実施されている。
e-NV200は、最大1500Wの電力を供給するパワープラグによって屋外での電源供給が可能なことに加え、CO2などの排出ガスを一切出さないゼロ・エミッション車である点が強み。それに遠隔スタイリング支援システムを搭載することで、人が集まる場所に移動することができ、また、バッテリーに蓄えられた電力によりシステムを長時間稼働させることが可能となる。さらに停車時にもエアコンが使用できるため、実験に参加する顧客は快適に買い物体験を楽しむことができる。
日産は、2015年より福島県会津地方で会津大学や地元企業とともにEVの活用に関するアイディア創出や実証実験を行なっている。EVの「クリーン」、「静粛性が高い」、「大量の電気を供給できる」などの特徴を活かし、2016年には奥会津の三島町で町内の商店と連携した「移動食品販売EV」の運用にも取り組んだ。
そして、2017年には会津若松市の会津ラボが開発を進めているドローン制御技術を搭載した有線型ドローンをe-NV200のパワープラグに接続。移動給電設備として活用することにも協力をしている。