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住友化学がフロントガラスに使用可能な樹脂を開発

JISの耐衝撃性試験もクリア。実用化されれば軽量化やデザインの一大改革に

重量がかさむフロントガラスを軽い合成樹脂にすることができないか、という試みは以前から行なわれてきた。だが耐衝撃性や耐久性、コスト面でなかなかガラスを超えるものはなく、一方でガラスの生産加工技術の向上などもあり、樹脂化のメリットはあまり見つからない状況が今まで続いている。


そんな中で住友化学がフロントガラスにも採用可能な強度と耐久性を持つ透明樹脂を開発。ポリメタクリル酸メチル(PMMA)という物質をベースに、割れにくく、たわみも小さい透明樹脂の開発に成功したと発表。この物質は厚さ3ミリでも、同じ面積の0.8ミリ厚の鋼板より40パーセントほど軽く、4ミリ厚の合わせガラスより66パーセントも軽くなる。自動車のフロントガラス採用要件であるJISの耐衝撃性試験もクリアしており、実用化に向けてさらに研究を進める構えだ。


別項のブリヂストンの次世代タイヤ用ゴムと同様、タフポリマー開発の一環で開発されたものだが、こちらは残念ながらまだ実用化の時期などは明示されていない。実用化されればクルマ全体の軽量化はもちろん、ルーフまで伸びる広大なグラスエリアや、樹脂ならではの造形によりクルマのデザインが大きく変わる可能性も秘めている。


まずはコンセプトカーなどから採用されることになるだろうが、どの自動車メーカーが最初に採用するのか。次のアナウンスに期待したい。

田畑修

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