イベント

熱波以上に熱い! 「M」づくしの富士スピードウェイ

富士スピードウェイ【2018年8月1日(水)開催】

BMWワンメイク ドライビング レッスン Feat. BMW M

前回は雨模様の中で行なわれたBMWワンメイク・ドライビング・レッスンだが、8月1日の開催となった今回は一転して酷暑といえるシチュエーション。参加者はもちろん、クルマにもシビアな環境だった。しかし、イベント自体の内容はむしろパワーアップ。会場にはニューM5に加え特別なM4も襲来。まさにMづくしの1日となったのだ。

M5に加えスペシャルなM4も!

冒頭から手前みそで恐縮だが、「BMWワンメイク・ドライビング・レッスン」の魅力は「走るプログラム」が充実していること。今回も午前に合計3つのコンテンツ、午後は富士スピードウェイを存分に楽しめるフリー走行枠が設けられ、参加者は濃密な「BMWとの時間」を過ごすことができた。

その午前枠のコンテンツだが、イベント内容を象徴しているのがジムカーナ・レッスンだ。目的はコーナリングの基礎やBMW本来の性能体感に加え、ステアリングやペダル操作の連携、ライン取りと乗り手の理想的視線移動の修得にあって、参加者は特設コースを周回。また、周回前にはインストラクター役を務めるレーシングドライバーのデモ走行や事前ブリーフィングを実施。走行中にも個別にアドバイスが提供されるという具合に、限られた時間ながら充実した内容となっている。

ちなみに、今回このレッスンでインストラクター役を務めたのは、今年ブランパンGTアジア・シリーズにBMWチーム・スタディからM4 GT4で参戦、優勝をはじめ好成績を収めている木下隆之選手と若手成長株として注目を集める根本悠生選手など、指導陣が豪華なこともこのイベントの魅力のひとつとなっている。

このジムカーナ・レッスンと同じ会場を使い、周回時の待ち時間を利用して行なわれたのが新型M5の体験試乗だ。前回は定常円走行での試乗プログラムだったが、今回はジムカーナと同じ特設コース。さらに前回のウエット路面に対して今回はドライという具合に走らせる状況を変えたので、たとえば前回参加した人なら多彩な環境下でM5の走りが実感できたはず。

M5体験試乗での走行は1トライと少なかったが、インストラクターが助手席に同乗してアドバイス。メンバーはル・ボラン本誌レギュラー執筆陣のひとりでもある山田弘樹氏に、今年スーパー耐久に参戦している銘苅翼選手とこちらも豪華だっただけに、乗用車系Mモデル初の4WDであるM5のキャラクターを確認するには十分な機会だったといえる。なお、M5についてはレーシングコースでもインストラクター陣のドライブによる同乗試乗を実施。600ps&750Nmのパワー&トルクがもたらす走りを、安心して楽しめる機会も用意された。

当日の模様をムービーでもお楽しみください

最新モデル試乗も用意

「試乗こそ最高のブランド体験」を標榜するBMWジャパンの協力を得て行なわれるこのイベントは、最新モデル試乗の内容も充実している。今回の試乗車は、7シリーズの旗艦にしてMパフォーマンス仕立ても特長のM760Liと「アンフォロー」と銘打って従来のBMWとは異なるキャラクターを打ち出している最新SAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)のX2、それにM3やM4を加えるという豪華なものだったが、目玉は日本で60台の限定販売となったM4CSが試乗車リストに加えられていたことだ。

ご存じのように、このモデルは究極のM4といえる存在のGTSとレギュラーなM4の中間に位置付けられる特別仕様車。搭載する3リッター直6ツインターボエンジンのパワー&トルクは、M4コンペティションのそれを10psと50Nm上回る460ps&600Nm。外装は専用のCFRP製フロントスプリッターやリアスポイラー、ディフューザーで武装され、オービットグレーに塗装されたフロント19インチ、リア20インチのホイールも軽量な専用品が奢られる。

また、インテリアもドアハンドルを軽量なストラップとした専用アンソラジッドトリムを筆頭とする特別装備でコーディネート。本来のラグジャリーな仕立ての中に「闘うクルマ」らしいテイストが散りばめられる。あいにく今回は先導車付きの特設コース試乗ということで、ニュルブルクリンク北コースで7分38秒というタイムを叩き出したその本性を堪能できた参加者はいないはず。とはいえ、標準的なM4とは異なるエンジンキャラクターや軽さを実感させる身のこなしで、その片鱗を確認できた人は少なくないだろう。とりあえず、Mモデル好きを自認する人ならステアリングを握る機会が設けられたことが良い「記念」になったことは間違いない。

「記念」といえば今回はBMWクラブ・ジャパンのご協力で試乗会場横に歴代のM5が特別展示。現行モデルに至るM5の系譜を眼で楽しむ機会も設けられていた。走ることが主眼のワンメイク・レッスンだが、ちょっとアカデミックなこのコンテンツ。恒例イベントの新機軸としては、興味深い試みといえるかもしれない。

そんな午前中のプログラム終了後は、木下選手によるM4 GT4のデモ走行や前述したM5の同乗試乗を経てフリー走行がスタート。20分×3セット、のべ1時間にわたって富士のレーシングコースを走る機会を得た参加者は、酷暑という条件下ながら愛車の実力を存分に堪能していた。

ル・ボラン読者の感想は?

富士スピードウェイを会場とする恒例イベントの「BMWワンメイク・ドライビング・レッスン」だが、今季2回目の開催では、ル・ボラン誌の読者を特別にご招待。初参加の感想を訊いているので、ここでは改めて本誌リポートでは触れられなかったコメントを紹介しよう。まずは以前に3シリーズ(E36型)や5シリーズ(E39型)などを所有した浅野さん、実は現在アウディの販売を手がけているそうで、今回はM5に興味津々だったというが……

「乗用車系のMモデルでは初の4WDということで、RSのアウディと競合しますから“敵情視察”に(笑)。結論からいうとM5は良い意味でBMWらしく、RS系アウディとはまったく別のキャラクターだったので、そういう意味では安心しました。もちろん、スポーツ4WDとしての完成度が高いので強敵が生まれたことは間違いありません。でも、それぞれを支持するお客さんの嗜好は異なるはずですから棲み分けはできるのかな、と」

一方、長年初代M3(E30型)を愛用する狩野さんはM2が目当てだったというが、あいにくイベント時はM2コンペティションの発売前夜ということで“欠席”。それでも最新のMモデル体験は印象的だったとか。「当たり前の話ですけど、世代が異なるので全然違っていましたね(笑)。M5は乗り心地も良いですし、進化しているのだなぁ、ということは理解できました。そうした意味でも今回M2がなかったのは残念でしたが、M2コンペティションの出来映えに興味が沸きました」

そんな狩野さんの影響でE30型320i(のMT仕様)や同じく初代M3を購入したというK.Iさんは「狩野さんに薫陶というか、洗脳されまして(笑)。特にMTで乗るBMWのおもしろさにはまってしまいました。ですから、最新世代のMモデルがクルマとして魅力的なのは今回十分に確認できたのですが、やっぱりBMWはMTで乗りたいな、と。そういう意味で興味があるのはM2で次回に期待というところです」

ではMモデル全般にご興味があったというJ.Bさんはどういう印象だったのか?「今回はM5を筆頭とするMモデル目当てで参加したのですが、BMWが長年こだわっている重量配分のメリットや素直なハンドリングが実感できて楽しめました。M5などは乗り心地も上質で、これなら日常のアシに使っても問題ないな、という印象です。実は、以前家族用にE90型の330iを購入したのですが、ランフラットタイヤの乗り心地が不評で、それ以降BMWを購入しようとすると反対されてしまって。私は気に入っていたのですけどね(笑)。でも、今度のM5なら説得できると思いますよ」

そんなMモデルの中では、特にM4 CSが印象的だったというのはX6を日常のアシに使用している保屋野さんだ。「私、実は音マニアで排気音の良いクルマが好きなんです。それでM4は上陸当初に早速試乗したのですが、エンジンがターボ化されたノーマルの音はちょっと好みと違っていて、それなら全然キャラクターが違うBMWにしようということでX6を選んだ経緯があります。元々は5シリーズが好きなんですが。でも、M4 CSは音だけでなく走りが全然ノーマルとは別モノで好印象でした。これならターボでも許せるかな、という仕上がりが興味深かったですね」

同じくM4 CSが印象的だったとコメントするのは、2シーター好きで現在は987型のポルシェ・ケイマンとダイハツ・コペンを愛用している安藤さん 「正直、私の生活環境だとリアシートは不要だったりするのですが、純粋なスポーツモデルとしてのM4 CSは魅力的でしたね。実用的なクーペありき、という性格はBMWらしくもありますがCSはベース車とは異なる性格なので、これはこれでアリだと思いました」

という具合に、皆さんそれぞれの嗜好に合わせて最新のMモデルを楽しめたご様子。今後の要望としては、同じような機会をBMWだけでなく「他ブランドと比較できる環境で(浅野さん)」というものもあったが、果たして主催する側の対応はいかに?

取材協力=BMWジャパンhttps://ww.bmw.co.jp/富士スピードウェイ http://www.fsw.tv//BMWクラブ・ジャパン http://www.bmwclubs.ne.jp/

フォト:小林俊樹 T.Kobayashi/ムービー:宮門秀行 H.Miyakado
BMWコンプリート編集部

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