高ボッチスカイライン(No.052)
道路の両側に広がる360 度の展望に圧倒される。
国道20号・塩尻峠の西側から、高ボッチ高原を抜け、標高1928mの鉢伏山山頂近くまで延びていくワインディングロード。登り口は山あいの集落の中をゆくクネクネ道なので、「この道のどこがスカイラインなのか?」と自問したくなるような道なのだが、途中の高ボッチ牧場を過ぎたあたりからは一気に視界が広がり、すばらしい展望が目の前に広がる。
松本市、岡谷市、塩尻市の境界をゆく稜線伝いの道からは、東の諏訪湖や西の松本盆地を眼下に一望。その先には南アルプス、中央アルプス、北アルプスの山並みが連なり、空気の澄み切った日には諏訪湖越しの富士山という滅多に出会えない風景も目にすることができる。
このスカイラインが延びていく鉢伏山は、その名の通り、お椀を伏せたような姿をした草原の山で、山頂からはさえぎるもののない360度のパノラマを楽しむことができる。また、レンゲツツジや高山植物の美しいことでも知られ、〝花の百名山〟のひとつにも選ばれている。
標高1665mの高ボッチ高原からは、松本盆地や諏訪湖を眼下に一望できる。
帰りは同じ道を引き返してもいいが、高ボッチ高原から崖の湯温泉への道を辿れば松本方面に抜けることも可能だ。途中から県道67号(通称:アザレアライン)を東に向かえば、扉峠のところでビーナスラインへ合流することもできる。美ヶ原スカイラインとともに、ビーナスラインの行き帰りに、ひと味違った高原の風景を楽しむには格好のルートとなっている。
天気が良ければ、王ヶ頭や美ヶ原山頂を散策してみるのもお勧め。最初の登りは少々きついが、あとはハイキング気分で楽しめる。ただ、クルマでの通り抜けができないため、駐車場のある出発地点に戻ってこなければならないのがちょっと面倒なところ(これはビーナスライン終点側からも同様)。
◎正式名称/塩尻市道
◎区間距離/14.5km(国道20号交点〜鉢伏山)
◎冬季閉鎖/12月上旬-4月中旬
◎撮影時期/6月上旬
アクセスガイド
塩尻峠の西、約2㎞のところにある高ボッチスカイライン入口までは、中央道の塩尻/岡谷ICからともに約5km。高ボッチ高原から 崖の湯温泉の道を下ると、長野道・塩尻北ICが最寄り。
観光情報
松本観光コンベンション協会 Tel:0263-34-3295
塩尻市観光協会 Tel:0263-54-2001
岡谷市観光協会 Tel:0266-23-4854
文:佐々木 節/写真:平島 格