生産型は2019年に開始予定
ポルシェは10月2日に開幕したパリ・モーターショーにおいて、「ポルシェ911スピードスター」のコンセプトモデルを披露するとともに、2019年に生産を開始する予定であることが明らかにされた。
このコンセプトモデルは、今年の6月9日にドイツ・ツッフェンハウゼンで開催された「ポルシェ スポーツカー70周年」公式祝賀会の一環として、ポルシェのヘリテージバージョンとしてすでにワールドプレミアされた。この特別なオープン2シーターは、ポルシェ356「ナンバー1」が1948年に登場したことから、1948台限定で市販モデルの生産が予告されている。
公式祝賀会のときに披露されたのはシルバーのボディでフロントマスクをホワイトにペイントした個体だったが、今回のパリ・モーターショーでは1988年のG-Modelジェネレーションのスピードスターへのリファレンスとして、ガーズレッドのボディにブラックの内装を組み合わせた仕様が公開された。
ガーズレッドのボディカラーのほかに、21インチのセンターロックホールは今回の同ショーでの披露におけるもうひとつのハイライト。このクロススポークデザインのホイールは、911RSRや911GT3 Rなどのポルシェ・レーシングモデルと似たデザインだ。また、レーシングモデルからインスピレーションを得たデイタイムランニングライトは、ガーズレッドのボディと合わせて特別に赤く光る仕様が披露された。
ベースモデルは911カレラ4カブリオレで、フェンダーや前後のボンネットは軽量なカーボンファイバー複合材を採用。911GT3由来のシャシーが採用されている点も見逃せない。
エンジンは500psを引き出す自然吸気式の水平対向6気筒で、最高回転数は9000rpmを実現。トランスミッションは6速MTを組み合わせる。
歴史的オリジナルモデルのように、コンバーチブルトップの代わりに軽量トノカバーを備えているほか、タルボ形状のドアミラーが採用されているのも特徴。駐車時に車内を雨から守るこのトノカバーは、8個のTenaxファスナーで取り付けられる。スピードスターフィロソフィの核となる軽量設計は、ナビゲーション、ラジオ、およびエアコンシステムのすべてが排除されたインテリアに受け継がれている。フルバケットシートはカーボン製で、先代譲りのクラシックな仕様だ。