デビューと同時に完売&プレミア化は必至
10月2日に開幕したパリ・サロンにおいて、ポルシェは創業70周年を記念する「911スピードスター・コンセプト」を披露し、その市販モデルの限定リリースを発表した。当初、このコンセプトモデルはそのまま市販化されると予想されていた。しかし、公道やニュルブルクリンクに姿を現したテスト車を見ると、どうやら市販バージョンはコンセプトカーよりもややマイルドになるかもしれない。
コンセプト仕様はレトロルックだったが、市販型には911カブリオレやGT3のデザイン手法が採用。実際、暫定措置かもしれないがテスト車にはGT3に通じるデュアルエキゾーストパイプやフロントバンパー、ホイールが装着されている。
一方次期「911スピードスター」のオリジナルとおぼしき部分は、カーボンファイバー製のトノカバーやリアのアクティブスポイラーなど。また、アクティブリアスポイラーの下には第4のブレーキライトも確認できる。これはおそらくスポイラーが作動した際にハイマウントストップランプがスポイラーに遮られることに対処したものだろう。
搭載が予想されるパワーユニットは、現行GT3から流用される4リッター水平対向6気筒自然吸気。最高出力は500ps、最大トルクは459Nmを発揮すると見られている。今回はニュルブルクリンクで高速テストを行なう様子が捉えられているが、その動画からはいかにもポルシェの軽量モデルらしい加速力、シャープなコーナリング性能などが確認できる。
2019年前半から生産開始との発表だが、ローンチ時期については新型911の発表よりも前という噂もあり現段階では断定できない。ちなみに、その生産台数は誕生年の1948年と同じ1948台。元々911の限定車はプレミア価格に高騰するクルマの“常連”だが、この次期スピードスターもそうなることは間違いないだろう。