クルマのノイズキャンセリング機能を応用
12月17日、フォードはノイズキャンセリング機能を備えた犬小屋「フォード・ノイズキャンセリング・ケンネル」のプロトタイプを開発したと発表した。
同社の調査によると、イギリスで飼われている犬の45%は、各種イベント等で打ち上げられる花火の音で恐怖を感じ、ひいては飼い主とその家族にも悪影響をおよぼしていることがわかった。
英国最高のドッグトレーナーのひとり、グレイム・ホールは次のように語っている。
「多くの動物が花火を怖いと思っています。人間に比べて、犬は4倍も離れた場所からの音を聞くことができるなど、より広い範囲の周波数を認識できます。年末年始にかけて、クリスマスやニューイヤーイベントなどで花火が打ち上げられますが犬にとっては対策が必要で、ペットが安全で快適に過ごせる場所を提供することが重要です」
この調査を受けてフォードでは、ヘッドフォンにも用いられるノイズキャンセリング機能を応用して犬小屋に搭載。犬の敏感な耳を保護する犬小屋を開発したというわけである。
このアイディアは、フォードのSUV「エッジ」の新型に採用したノイズキャンセリング機能からもインスピーレションを得ている。この機能は車載のマイクロフォンがエンジンやトランスミッションなどから発せられる高レベルの騒音を拾うとオーディオシステムから反対の音波を発して打ち消すもの。これにより、新型エッジの乗員は、不要なノイズが排除された静かで快適なキャビンでくつろげる。
今回開発されたノイズキャンセリング・ケンネルのプロトタイプは、自動車の製造で得たノウハウを日常の問題解決に役立たせるフォード・イニシアティブで初めての試みとのこと。