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フォードがVR技術を駆使した設計スタイルを披露

1月29日、フォードはクルマの設計に3DのVR技術を使用するために、グラビティスケッチ社とのコラボレーションによって3Dバーチャルリアリティツールの「グラビティスケッチ」を導入したと発表した。

デザイナーはヘッドセットとコントローラーを装着し、これまでペンと紙で作成してきたデザインスケッチを、VRのなかでモーショントラッキングによるジェスチャー操作で行なう。

フォードのデザイン部門マネージャーのマイケル・スミスは、次のように語る。
「グラビティスケッチは、クルマをあらゆる角度から見て創造性を最大限に引き出し、人間(乗員)中心の設計に終始できます。3Dの世界に入ることで、手がけているクルマを360度から見ることができるのです」

この手法は、デザインの作成時間を大幅に短縮するという大きなメリットがあるという。従来は2Dのスケッチからはじまり、それをスキャンして高画質のイラストを作成。そこから3Dモデルを作るために設計ソフトを使用してデータに変換し、VR環境に転送される。ここまでの所用時間は数週間におよぶこともあるというが、グラビティスケッチなら2Dのプロセスを省略、3Dモデルから設計がスタートできるため同じプロセスを数時間で完了できる。

「3Dの環境で多くのアイディアが検討できるので、最高のクルマをデザインする可能性は大きく広がりました」

とマイケル・スミスは続ける。現在フォードでは、5拠点のグローバルデザインスタジオで、何十人ものデザイナーがグラビティスケッチによるデザイン作成の実験を行なっている。このプロジェクトが順調に進めば、クルマの開発期間を大幅に短縮できるという革命を起こせる可能性も秘められているという。

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