特集

新型ジムニーをわかる人にだけ「おっ!」と気付かせるオトナカスタムに【ジムニー天国 2019】

オトナを対象とした機能優先のさり気ないデザインが「ケイプロダクツ」の魅力

今までK’PRODUCTS(以下・Kプロ)が手掛けてきたデモカーは、ボディサイド全面に店舗名の大型デカールを貼り付けた、いわゆる「お目立ち仕様」が特徴。それに憧れて多くのユーザーも真似してきたのだが、JB64のデモカーはご覧のようにデカールは控え目。ぱっと見変わったのは、リフトアップによって腰高になったスタイルとオーバーフェンダーくらい……と感じるだろう。しかし、よく見るとフロント&リアバンパー、フロントグリルが交換されていることに気が付く。

正面からだと分かりづらいが、後ろから見るとエアダクトでオリジナルだと気が付く。FRP製の軽量タイプ。

フロントグリルはエンジンルーム内の冷却性を高めるべくオープンタイプを採用。チューニング要素も高い。

マフラーも人気のオリジナルモデル「エクセル」と同じ作りだし、ボンネットもエアダクトが備わっているなど、かなり手が加えられているのだ。もちろんこれはKプロの狙いである。今社長曰く「JB23のカスタムも近年は、あえて前後バンパーをノーマルのままと言う人が増えました。その理由はさまざまですが、『あまり変えた感を強調したくない』とか『分かる人にだけ、おっ! と気づかせたい』というカスタムの人気が高いのです。だから、まずはその路線を追求してみました」。

フロントバンパーのラインはほぼ純正をトレース。下部の目隠しプレートはアルミ製を採用している。

リアバンパーも純正のデザインを踏襲しつつ下部を切り詰めている。オリジナルマフラー・エクセルに対応。

前後バンパーはほとんど純正形状だが、上下を切り詰めたことでアプローチアングルとデパーチャアングルを向上。また、フロントバンパーはセンター部分に横スリットを入れることでスポーティ感と高級感を演出している。フロントグリルはオープンタイプで、イメチェンとエンジンのスープアップに対応可能としているのがポイントだ。

スープアップ系は開発途中だが、エアクリーナーやチャンバー、ターボパイプ交換でファインチューン。

早くもフロントパイプを開発。最終テストも完了したので、このまま生産に入るとのこと。

ノーマル然としているが走りは大幅に向上しており、高級感も高まっている。さり気なさのさじ加減が絶妙だから、これはかなりウケそう!

約20パターンの組み合わせでテスト
ハイスピード対応の競技スペック

テスト車両に装着されているコイルスプリングは試作品だが、「これで生産しますから、完成品です!」と今社長。ショックアブソーバーもセッティングが確定しており生産を始めたという。なので、市販品のインプレとしてお届けしよう。

コイルスプリングのバネレートは、フロント約2.5㎏、リア約2.4㎏とやや高め。同店はトライアルとスピードダートの複合競技「MCJカップ」を主催しており、ハイスピードダートにも対応するサスペンションを追求している。バネレートが低いとどうしてもタイヤが暴れるので、この数値となったのだ。

マフラーは同店の人気モデル「エクセル」のJB64専用。もちろん特徴の左出しだ。

サスペンションは従来通りキット販売を予定。前後強化アームはただいま開発中。

オンロードをドライブしてみて最初に感じたのは「数値以上にマイルドだ!」ということ。ギャップを超えた際もガツンではなくコツンと柔らかく、衝撃はしっかりと吸収されて、跳ねるようなことはない。ハイスピードでコーナーを攻めても、沈み込みの初期からスムーズにストロークするので挙動は常に安定している。

エアクリーナーはK&N製のオリジナル。エンジンとの仕切り板は試作品で、極力前方まで伸ばす予定。

MRS製のチャンバーを装着。エアを溜めることで急激なアクセルオンでのモタツキを解消する。

ショックの減衰力はJB23よりも弱められており、縮むときはコイルの性能を優先してサポート。逆に、伸びる時はコイルを積極的にリードしてリバウンドさせている。だから、マイルドだが路面追従性に優れ、ハイスピードに耐えられながらも優れた乗り心地を実現しているのだろう。

電子スロットルのレスポンスの悪さを解消する「オーバーテイクブースター」。非常に効果的なアイテム。

コイルはバネレートを落とした快適街乗り仕様もラインアップする予定。詳しくは同店のHPをチェック!

これはダートをハイスピードで走ると強く実感する。ノーマルだとタイヤが暴れてバタバタするスピード域でも、路面をしっかりと捕らえている。モーグル地形などのトライアル走行でも安定感のある走りを見せるから、かなりハイレベルなサスペンションと言えよう。あとは強化アームが完成すれば完璧だ!

SHOP’s VOICE


走りに邪魔なモノは取り外し、追求したい性能は最大限高めることを追求。さらに、純正のデザインを大きく変更していないのがポイントです。とにかく機能性重視で作りましたが、我ながら見た目も良いと思っています!

 

TUNER’s VOICE  今 修さん

トライアルや長時間耐久など、数々のレース参戦で培ったノウハウを基に妥協のないモノ作りに励んでいます。サスペンションは徹底的にテスト走行を行い、かなり満足できるセッティングが完成しました!

 

【装着パーツリスト】

★TIRE&WHEEL
ヨコハマタイヤ ジオランダーワイルドトラクションM/T 195R16(オープン)/レイズ デイトナSTX-J 5.5J +20 16インチ(34,000円)

★SUSPENSION
KYB製k-proオリジナル JB64専用 腱 14段切り替え式(16,000円/本)/k-proオリジナル JB64専用 ブラックスペシャル(42,000円/1台分)

★ENGINE & POWER TRAIN
MRS&K-PRO共同開発 エアーパーテーション(価格未定)/k-proオリジナル サクションパイプ(価格未定)/k&n エアーフィルター(24,000円)/MRS製 インテークパイプ&チャンバー(価格未定)/k-proオリジナル インタークーラーPT(価格未定)/k-proオリジナル 左出しストレートマフラー(価格未定)/k-proオリジナル フロントパイプ 42.7φ(価格未定)

★EXTERIOR
k-proオリジナル FRPフロントバンパー(30,600円)/k-proオリジナル フロントスキッドプレート(アルミ製)(価格未定)/k-proオリジナル FRPリアバンパー(価格未定)/k-proオリジナル FRPオーバーフェンダー9㎜(26,000円)/k-proオリジナル FRPフロントグリル(24,000円)/k-proオリジナル FRP Dボンネット(ダクト付き)(60,000円)

★INTERIOR
k-proオリジナル JB64専用 オーバーテイクブースター(18,000円)/k-proオリジナル クリスタルルームレンズフロント用(1,800円)/k-proオリジナル クリスタルルームレンズリア用(1,600円)

 

【問い合わせ】
ケイプロダクツ 0238-62-4901 http://www.k-products.jp/

テストドライバー:内田 靖 ジムニー天国2019より転載
LE VOLANT web編集部

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