約20パターンの組み合わせでテスト
ハイスピード対応の競技スペック
テスト車両に装着されているコイルスプリングは試作品だが、「これで生産しますから、完成品です!」と今社長。ショックアブソーバーもセッティングが確定しており生産を始めたという。なので、市販品のインプレとしてお届けしよう。
コイルスプリングのバネレートは、フロント約2.5㎏、リア約2.4㎏とやや高め。同店はトライアルとスピードダートの複合競技「MCJカップ」を主催しており、ハイスピードダートにも対応するサスペンションを追求している。バネレートが低いとどうしてもタイヤが暴れるので、この数値となったのだ。
オンロードをドライブしてみて最初に感じたのは「数値以上にマイルドだ!」ということ。ギャップを超えた際もガツンではなくコツンと柔らかく、衝撃はしっかりと吸収されて、跳ねるようなことはない。ハイスピードでコーナーを攻めても、沈み込みの初期からスムーズにストロークするので挙動は常に安定している。
ショックの減衰力はJB23よりも弱められており、縮むときはコイルの性能を優先してサポート。逆に、伸びる時はコイルを積極的にリードしてリバウンドさせている。だから、マイルドだが路面追従性に優れ、ハイスピードに耐えられながらも優れた乗り心地を実現しているのだろう。
これはダートをハイスピードで走ると強く実感する。ノーマルだとタイヤが暴れてバタバタするスピード域でも、路面をしっかりと捕らえている。モーグル地形などのトライアル走行でも安定感のある走りを見せるから、かなりハイレベルなサスペンションと言えよう。あとは強化アームが完成すれば完璧だ!