特集

新型ジムニーを新旧の持ち味を融合させた通好みカスタムに!悪路走破性の高さもピカイチ【ジムニー天国 2019】

新旧の持ち味を融合させた「工藤自動車」の、通好みの仕上がり

新型の発売日と同タイミングで車両を入手し、これまで文字通り、息をつく暇もないほどのスピードでオリジナルアイテムの開発に取り組んできた工藤自動車。数々の実績を持ったジムニーのエキスパートだけに、手を加えるべきポイントのチョイスも見事である。

バンパーは現状では試作段階とのことだが、ぜひ、このままの形で市販してほしいところ。

JA11ファンからも共感が得られそうなストレートタイプのリアバンパー。こちらも試作品。

まず、歴代モデルで定番とされていたバンパーのリファインについては、あえてスチール製のバータイプを製作。センターにスキッドプレートも備えるこのバンパーは、パーツ単体では無骨にも思えるが、不思議なもので車体への装着状態で眺めると親しみやすさが一気に倍増。リアバンパーもかつてのJA11用のストレートバンパーを彷彿とさせる形状で、前後ともノーマルの大型樹脂バンパーが取り去られた姿は、誰もが知る「正調ジムニー」そのものだ。

クラシカルな表情の中に新しさを演出する、IPFのキューブドライビングフォグランプ。

使ってみて便利さを実感するLEDルームランプ。電球に近づけた柔らかな発光色を採用。

ここまで外観に関する話題が先行したが、足まわりのアップグレードも続々と進行中。まず、スプリングは50mmアップのkudo-jツーリング5を装着。こちらはすでに完成品としてデリバリーが行われている。さらに注目は、フロア下のオリジナルクロスメンバー。ノーマルのメンバーは分厚く大柄なため、ロングショックへの変更など、リフトアップの度合いによってはプロペラシャフトと干渉してしまう恐れがある。これを防ぐために、独自の形状を考案している。

レイズ×kudo-jのコラボ限定カラー、セミグロスブラックに彩られたグラムライツ57JX-SB。

JB23で爆発的ヒットを飛ばしたミニコン。64用は電子スロットルの特性を生かしたスペックに。

その他、ドライバビリティ面については、電子スロットル化によるレスポンスの「感覚的なズレ」を緩和させるべく、専用のミニコンを装備。スタイルに走りに、工藤自動車らしいこだわりとアイディアが、余すところなく反映されている。

ノーマルの操縦安定性の高さを
いかに伸ばして行くか?

ほぼフルノーマルの状態でオフロードコースを走らせて実感したのは、妥協なく磨きがかけられた悪路の走破性。中でも完成度の高さに驚かされたのが、ブレーキLSDトラクションコントロール。正直、最初は本気走りを行う際の邪魔になりそうな懸念もあったが、JB23のノーマル車ではずるずると空転、スタックしてしまいそうな状況でも、難なく切り抜けることができたとのこと。アプローチ/デパーチャーアングルについても十分で、高低差のきついアップダウンを繰り返しても、バンパー下部の一部やサイドシルを軽くこすった程度だったとか。今回、暫定ながらも施されたモディファイは、この持ち前の素性の良さをより引き出すために行われたものだ。

kudo-j仕様のエナペタル・ビルシュタインが目を引く。W出しマフラーは試作品。

手前を横切るバーがkudo-jのリフトアップメンバー。プロペラシャフトとの干渉を防ぐための必須アイテム。

リーディングアームやSSラテラルロッドなど、kudo-jのアイテムで構成された足まわり。

「ダンパーはエナペタル・ビルシュタイン。スプリングはJB23で好評をいただいた、2インチの車高アップで3インチクラスのストロークを持つ、ツーリング5をJB64用として新開発。テスト走行時は185サイズのジオランダーでしたが、225サイズとの相性もまったく問題ナシ。よく動き、よく粘ります」。

今やジムニーもシーケンシャルウインカーの時代! しかも驚くほど似合ってる。

フロアまわりやエンジンルーム内に塗布する防錆剤、サビーヌ。工藤さん猛プッシュの便利グッズなのだ。

毎月、恋の浦オフロードコースで開催されている自社イベントの場を使い、精力的にデータの収集に務める工藤さん。今後もさらなるフットワークの向上と、パフォーマンスのブラッシュアップを図って行きたいとのこと。「足まわりはJB23の正常進化版とも言われているJB64ですが、車重は1トンを超えているし、パワーユニットを含めたトータルなセットアップについてはまだまだ検証が必要ですね。今後もオン/オフを問わず乗りやすく、しっかり楽しめるクルマ作りに取り組んで行くので、ぜひご期待ください!」。

SHOP’s VOICE

世代のジムニーとしての新しさを表現しつつ、往年のテイストをあちこちに散りばめてみました。まだまだ試作的な部分もありますが、具体的な製品化の計画も急ピッチで進めています。ぜひご期待ください!

 

TUNER’s VOICE  工藤和彦さん

オフでもしっかり走れるノーマルのポテンシャルを生かすべく、足回りをメインに各部の見直しを行なっています。ガチで走るにはクロスメンバーとプロペラシャフトの干渉対策や、アンダーガード(特に燃料タンク周り)の装着が不可欠です。

 

【装着パーツリスト】

★TIRE&WHEEL
ヨコハマ ジオランダーMT 225/75R16 G003(オープン)/RAYS×kudo-j グラムライツ57JX SB 5.5J×16±20 セミグロスブラック(32,000円/本)/RAYS×kudo-j ジュラルミンロックナット・ガンメタ(14,000円)

★SUSPENSION
kudo-j TOURING-5 コイルスプリング(30,000円)/kudo-j エナペタルビルシュタイン(148,000円)/kudo-j SSラテラルロッド前後(22,000円/本)/kudo-j リーディングアーム・3インチ・レッド(40,000円)/kudo-j トレーリングアーム・レッド(42,000円)/kudo-j ステンメッシュブレーキライン(21,000円)/タニグチ リアラテラル補正ブラケットV(6,000円)/ショウワガレージ 大容量バンプ・フロント(8,400円)

★ENGINE & POWER TRAIN
kudo-j MINICON(22,000円)/kudo-j ダブル出しマフラー(試作)/オメガ エンジンオイル G-1 10W-40(2,250円/L)

★EXTERIOR
kudo-j フロントガードバー(試作)/kudo-j リアバンパー(試作)/M-BRO HA36LED テールランプ・スモーククローム・流(33,000円)/kudo-j ナンバー移動キット・ロア(試作)/kudo-j サイドマーカーJB64【スモーク】(3,800円)/kudo-j サイドマーカー用LED球(600円/個)/IPF CUBE ドライビングランプ S-632(27,000円)/kudo-j フロントウインカーLEDセット(5,600円)/kudo-j サビーヌ(塩カル防錆剤)(8,000円)/kudo-j ブレーキディスクカバー・ブルーアルマイト(10,500円)/kudo-j ブレーキドラムカバー・ブルーアルマイト(12,500円)/kudo-j ブレーキドラムカバー用ステッカー カーボン(600円)/kudo-j URLステッカー カーボン(1,000円)/kudo-j リフトアップメンバー(試作)/カーメイト ナンバーフレームスリム(1,200円)

★INTERIOR
kudo-j LED ルームランプ(5,000円)/スズキ アシストグリップ(840円)/kudo-j 各種ネタ(時価)

 

【問い合わせ】

工藤自動車 093-681-4739 http://www.kudo-j.com/

テストドライバー:高橋陽介 ジムニー天国2019より転載
LE VOLANT web編集部

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