スーパースポーツ・ブランドが好調。メルセデス・ベンツはやや減速
2018年の輸入中古車の登録台数は前年比0.9%増の56万5190台とほぼ横ばいとなる。中古車の新規登録だけでなく所有権の移転、使用者名の変更も含むゆえに台数は新車を上回り、輸入車の新車登録36万6266台の1.5倍以上が取り引きされたことになる。
このうち乗用車が54万6366台と96.7%を占め、商用車の取り引きはごく少ない。また、輸入車にカウントされる日本メーカー車は3万7498台が取り引きされたが全体の6.6%に過ぎず、大半が外国メーカー車となる。
そのブランド別ランキングは別表の通りだが、2018年もBMWがわずかに増加して12万6989台で首位を維持。中古車登録は車検証上の車名をもとに集計されるため、BMWミニも含まれるという事情もあるが、わずかに減少したメルセデス・ベンツとの差は2017年より広がっている。ところで2018年登録分からは現行ミニは「BMW MINI」と別にカウントされるようになっており、今後、BMWの首位がどこまで続くのかウォッチしていくと面白そうだ。ちなみに欧州ではメルセデス・ベンツ乗用車部門に分類されるスマートを加えるとメルセデスは12万5667台となり、BMWとの差はぐんと縮まる。
フォルクスワーゲンが中古車ではBMW、メルセデスより5万台以上少ないのも興味深いところ。逆に見ると上位2ブランドは中古車人気が際立って高く、より活発に取り引きされているということだろう。また、4位のアウディ、6位のポルシェは伸び率が高く、中古車マーケットでの人気も高まっている。乗用車の正規輸入は途絶えてしまったクライスラーが8位に入っているのも不思議だが、これも多くをジープが占めており、2012年以前は「クライスラージープ」と分類されていたのが影響している。2013年以降はジープとカウントされているので、近いうちにジープがクライスラーを上回ることになるはずだ。
そして10位にはアルファロメオがランクイン。根強く残っていたシボレーやフォードが台数を減らした結果ではあるものの、今後ランクアップしてくるのか興味深いところだ。
また、台数は多くないがベストテン常連のポルシェ以外でもアストン・マーティンが12.8%増、フェラーリが5.9%増、マセラティが10.1%増、マクラーレンが63.2%増とスーパースポーツの中古車取り引きが大幅に増えている。このあたりの動きも今後が楽しみだ。