累計800万台をシカゴ工場で生産
フォード・トーラスというクルマをご存じだろうか。セダンとステーションワゴンが設定されており、1988年から1999年の間は日本にも正規輸入されたので、なかには所有していた経験をお持ちの方もおられるかもしれない。そんなトーラスがこのたび生産を終了。3月1日には最後の1台がフォードの米国シカゴ工場をラインオフした。
フォードのシカゴ工場では34年間にわたり、累計で800万台を生産してきたトーラス。1985年のロサンゼルス・オートショーで発表された初代は、140psを発揮する3L V型6気筒エンジンを搭載していた。V6エンジンが220psにパワーアップした1989年、トーラスはアメリカでベストセラーモデルとなった。
その後、1992年に2代目、1996年に3代目、2000年に4代目、2008年に5代目、そして2010年に現行型の6代目と、進化を重ねてきた。
1998年には、レーシング仕様がアメリカの代表的モータースポーツであるNASCARに登場。レースファンにとってはむしろ、レーシングカーのイメージが強いモデルかもしれない。
フォードがトーラスの生産を終了する背景には、エクスプローラーをはじめとするSUVに、さらに注力していく戦略があり、これにはブランニューのスモールオフローダーを登場させる計画も含まれているという。
トーラスの生産を終えたシカゴ工場は今後、エクスプローラーとそれをベースにした警察専用車「ポリス・インターセプター・ユーティリティ」を生産していくとのことだ。