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欧州自動車メーカーの世界販売台数、過去最高が続出

ドイツメーカーは伸びがやや鈍化。PSAはオペル買収効果が続き、ボルボは2ケタ増

欧州の自動車メーカーグループの世界販売台数が出揃った。ディーゼル車の減少やWLTP新燃費基準への対応、主力マーケットである中国の新車販売減速などマイナス要因も少なくなかったが、ほぼ前年比プラスを維持。ここであげた6社はすべて過去最高を更新する。
世界一の座を守ったフォルクスワーゲン・グループは0.9%増と微増ながら1083万4000台を販売し、ルノー・日産・三菱アライアンスとトヨタグループの追撃を振り切る。中国での伸びは0.5%にとどまり、北米はマイナスとなったが、ブラジルやロシアで大きく伸びてマイナスをカバーしている。
ダイムラーグループはメルセデス・ベンツ乗用車は0.4%増の微増だったが、ダイムラートラックなど商用車部門が大幅増。グループ全体では2.4%増の335万2415台となり過去最高を更新している。BMWグループも伸びは鈍化したものの、1.1%増の249万600台でこちらも過去最高を更新。5シリーズやSUVの台数増でBMWブランド車が好調を保ち、懸案の中国でも7.7%増と強さを見せている。
フランス勢はグループPSAが6.8%増の387万7765台でやはり過去最高を更新。中国では大きく減らしたが欧州ではオペル/ボクスホールのグループ入り効果が続いて大幅増。プジョー、シトロエンともにSUVの好調も後押ししている。ルノー・グループも3.2%増の388万4295台とわずかな差でPSAを上回り、こちらも過去最高を更新。乗用車は1%減と振るわなかったが、小型商用車が3割以上伸びて全体を底上げ。ブランド別でもやや不振だったルノーブランドを、ダスターやサンデロが好調のダチアがカバー。PSAとの台数争いを制した形だ。
また、日本では人気の高いボルボ・カーズは12.4%増と2017年に続いて2ケタ増を保ち、ボルボ史上初めて60万台を突破。乗用車のみで台数もひとケタ少ないものの、中国や北米でも2ケタ増となるなど存在感を高めている。
一方でいち早く2018年の業績を公表したダイムラーは、台数増ながら米中の経済摩擦が要因で大幅な利益減に見舞われるなど厳しい面もかいま見える。3月までに発表される他社の業績はどうなるのか、興味深いところだ。

田畑修

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