特集

新型ジムニーがフラットダートやワインディングで見せる異次元の走り【ジムニー天国 2019】

64に「伝統のモトレージサス」が融合、オン/オフとも快適!

目の前に現れたモトレージの64は、ブラックのルーフと同色のエアロフェンダーカバーを持つ、シフォンベージュの塗装を纏っていた。その色味のせいか、どこかランドローバーディフェンダーの趣きを感じさせる。BFグッドリッチマッドテレーン225/75R16を履くサスペンションは、ソフトライドの3インチアップコイルスプリングに、ビルシュタインスーパーロングダンパーをコラボレートさせたモトレージ伝統のサスペンションキットを採用し、標準の64とは一味も二味も違う。

新エンジンR06Aのチューンは吸気系がポイント。シリコン インテーク パイプの採用で中速域をアップ。

オンロードを走らせて見ると、3インチアップのサスとは思えないしなやかな乗り心地と、程よい直進安定性が感じられ好感が持てる。ワインディングを走らせると、ステアリングに素直に反応する回頭性によって、そのハンドリングの楽しさが伝わる。ボディロールコントロールもほど良く、深いコーナーを回る際にも不安はない。

モトレージ・ビルシュタイン46スーパーロングダンパーの採用は、走破性の向上と乗り味に貢献。

フロントブレーキローターは冷却性能に優れ、ブレーキパッドダストの排出に効果を見せる8スリットを採用。

サスの熟成に伴って若干の気がかりとなるのがエンジンパワーだ。通常の走行にはなんら支障はないのだが、登坂時など、ここぞと言う時の瞬発力を望みたい。新エンジンR06Aの出力をフルに発揮させる手法として、吸気系にシリコン インテーク パイプキットを装着して吸気の改善を図り、トルクの谷間を感じさせない加速を見せている。その効果は発進加速時にも現れ、大径タイヤの抵抗に負けない駆動力の確保を図った点は評価できる。

リーディングアーム オフセット ダウンブラケットの採用により、高い操縦安定性を得る。

3インチサスに対応のステンレスメッシュンログブレーキホースは、ダイレクトなペダルフィールを得る。

オフロードの走行は多くを試していないが、モーグルを走らせた折の接地性の良さは確認することができた。LSDなどトラクションデバイスを持っていないのだが、よく伸びるサスペンションの効果でトラクションの確保ができていた。

テストドライバー:中田和夫 ジムニー天国2019より転載
LE VOLANT web編集部

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