清水和夫のDST

ミライとクラリティのハンドリングは前後重量配分の妙で予想以上に素直だが対決の最終結果は!?【清水和夫のDST】#72-4/4

清水和夫のダイナミック・セイフティ・テスト(Dynamic Safty Test)

Number 72(SEASON.6)

TOYOTAミライ vs HONDAクラリティ・フューエルセル/Test03:ダブルレーンチェンジ

テストの「方法」と「狙い」

80km/hでコースに進入、障害物を回避してふたたびもとのレーンに戻るテスト。シャシーの総合性能、ESC(横滑り防止装置)など挙動安定化装置の能力をみる。そして、ドライバーが安心して操作できるかどうかも評価の対象となる。パニックに陥ったドライバーでも正確に操作できなくては、クルマが優れたシャシー性能を持っていても意味がないからだ。

両車とも前後重量配分の妙で予想以上に素直なハンドリング

TOYOTA MIRAI

●操縦安定性:★★★☆
●平均通過速度:66.60km/h(2回平均)

プロトタイプの時からサスペンションのセッテイングが変わったようで、低速の乗り心地はマイルドになった。100km/h前後でレーンチェンジを行なうと、ロールとピッチングが少し目立つようになったが、それでも重い燃料電池ユニットが床下の低い位置に配置されているおかげで、安定性に問題はない。また前後の重量配分が通常のFF車よりも改善されているのも特徴。ミライのフロント荷重は58%となり、そのためにハンドリングが予想以上に素直だった。急ハンドルを切ると、違和感なくスッと隣のレーンに移動する。その際VSC(ESC)が作動するものの、バイワイヤブレーキを使っているので、音や振動はしない。極めて自然で、安定性もしっかり確保されていた。

両車とも前後重量配分の妙で予想以上に素直なハンドリング

HONDA CLARITY FUEL CELL

●操縦安定性:★★★★
●平均通過速度:66.24km/h(2回平均)

ミライと同じようにフロントの荷重が57%とFF車としては軽いため、ハンドリングは素晴らしい。ステアリングに対するクルマの動きがダイレクトで、ロールとピッチングが少ない分、バネ上のボディは常にフラットな印象だった。たとえ急ハンドルを切っても、一体感のあるレーンチェンジができた。これはタイヤ性能にも起因するが、正直に言うと今のオール・ホンダの中でもっとも優れたシャシー性能ではないだろうかと感じた。ただし、ひとつ目のレーンチェンジで頑張りすぎて、元のレーンに戻る際に速度が高すぎるため、アンダーステア気味になってしまうことは指摘しておきたい。最初のレーンチェンジで、VSA(ESC)の制御をもう少し強めに効かせてもいいだろう。

 

リポート:清水和夫/K.Shimizu フォト:篠原晃一/K.Shinohara ル・ボラン 2016年9月号より転載
LE VOLANT web編集部

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