フルサイズとは思えぬ軽快な身のこなし!
試乗に供されたその750iのロングボディは、6500rpm付近のトップエンドまでしっかりパワーを乗せてくる元気の良さもさることながら、低回転域から淀みなく湧き上がるトルクをもってきびきびかつ滑らかにレスポンスしてくれるパワートレインのフィーリングが印象的だった。持ち前の軽さも相まって、思うがままに速度を乗せていく感覚はフルサイズサルーンのそれとは思えない。当然それは運動性能にも好影響を及ぼしている。走る曲がる止まるの総合性能でいえば出色ともいえるM760iにも比肩する出来栄えといえるだろう。
そして注目の745eだが、走り始めると先代に対して全域でモーター走行時の力感がひと回りは高まっていることがはっきりと伝わってくる。最大140km/hまでの加速や100km/hでの巡航も可能と、このパワーがあれば日本においては日常域をほぼモーターだけで賄うことも現実的だ。エンジンが始動してのハイブリッドモードにおいては直6ユニットの滑らかな回転フィールとの相性も良く、加速時や高速巡航時などで先代とはひと味違った上質感も味わわせてくれる。また、ACCやレーンキープアシストなど、ADAS系の制御がリニアリティを高めたことも、新型7シリーズの進化点として見逃せないところだ。