清水和夫のDST

減速テストではコルベットが圧巻の“G”を記録しZ06が数値以上にアウディR8を凌駕!!【清水和夫のDST】#89-2/4

Z06が数値以上にR8を凌駕、減速テストでは圧巻の“G”を記録

AUDI R8 SPYDER

加速:0.65G(★★★★☆)/減速:1.17G(★★★☆☆)

V10ユニットは本当に気持ちよく回る。加えてエンジン回転の上昇スピードと車速が絶妙にマッチしており、発進時こそツインクラッチ特有のもたつき感はあるが、クラッチが繋がったら加速は強烈。7000rpm付近からエンジンの二次振動が出始め、「V12ならこの振動はない」とちょっと贅沢な注文をつけたくなったが、オープンカー特有のエキゾーストサウンドがコクピットに飛び込んできてかなり刺激的だ。ブレーキは効きこそ文句ないレベルだが、踏力に対して制動がビルドアップしてこず、やや鈍重。普通の踏み方では制動Gが上がらないため、一般道での走行には注意したい。
CHEVROLET CORVETTE Z06

加速:0.66G(★★★★★)/減速:1.26G(★★★★★)

880Nmという途方もないビッグトルクは、V10のR8スパイダーを圧倒する。トラクションコントロールをオフすると極太なリアタイヤは白煙を上げながら空転するため、オン状態でエンジンパワーを絞って発進。それでも弓から放たれた矢の如く、猛烈に突進していく。0→100km/hの公式加速データは3秒を切る、ポルシェ911ターボSとほぼ同等の性能が与えられており、その数値も納得の加速感だった。ブレーキは踏んだ瞬間から「カコーン!」と制動Gが立ち上がり、そのストッピングパワーで推進力を瞬殺。特に減速テストではハイレベルなGフォースを発した。

リポート:清水和夫 フォト:篠原晃一 ル・ボラン 2018年4月号より転載
CARSMEET web編集部

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