清水和夫のDST

ウェット路面ではシボレー・コルベットZ06、アウディRとも今後へ課題が残る結果に【清水和夫のDST】#89-3/4

摩耗したタイヤの影響も大きいが両車とも今後へ課題が残る結果に

AUDI R8 SPYDER

●制動距離:54.0m(★★☆☆☆)

 

装着タイヤが摩耗しており、ウェットの旋回ブレーキはR8スパイダーにとって辛い条件でのテストとなった。水深3mm前後の状況で、40Rに対してステアリングを操舵しながら同時にフルブレーキすると、タイヤは予想どおりハイドロプレーン現象を起こし、舵が効かない状態に……。踏力をかなり強めてブレーキングすると、減速Gは高まっていったが、リアがロック気味となり、軽くリアが流れる結果に。そうなると、ABSは減圧気味となり、Gフォースは低下していくわけだが、1回目、2回目ともに、同じ現象が発生。減ったタイヤは止むを得ないが、ABSの制御も見直す余地がありそうだ。

CHEVROLET CORVETTE Z06

●制動距離:57.5m(★★☆☆☆)

タイヤ溝はR8スパイダーのピレリP ZEROと同じレベルだったが、Z06が履くミシュラン・パイロットスーパースポーツの方がワイドトレッドのため、水の上に浮きやすい。だから進入時はかなり心配だったが、やはりハイドロプレーンが発生。減速Gは出ていたので、なんとか止まることはできたが、ステアリングの手応えがゼロになって、制御ができないからそうなると恐怖でしかない。停止距離はR8スパイダーよりも伸びてしまったが、スタビリティコントロールのおかげで、なんとかスピンを免れることはできた。ドライグリップは最高だが、雨の日はなるべく乗らないほうが懸命だろう。

リポート:清水和夫 フォト:篠原晃一 ル・ボラン 2018年4月号より転載
CARSMEET web編集部

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