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ダイムラーが新組織でスタート

持ち株会社体制に移行し、オーラ・ケレニウス氏が新CEOに就任

ダイムラー・グループが進めてきた持ち株会社化と分社化が今年5月の株主総会で正式承認され、新組織がスタート。ダイムラーは持ち株会社となり、新たにメルセデス・ベンツAG、ダイムラートラックAG、ダイムラーモビリティAGの3社を傘下に置く形で競争力を高めていくことになる。新生メルセデス・ベンツAGは従来のメルセデス・ベンツ乗用車部門にバン部門を統合した企業体となり、ダイムラートラックAGはトラック部門とバス部門を担当。ダイムラーモビリティAGはすでに独立事業体だったファイナンス部門とモビリティサービス部門を統合して引き継ぐ形となる。

ツェッチェ氏の後任は、メルセデスの乗用車部門のトップだったケレニウス氏が就任。

2006年から13年にわたってダイムラー・グループを率いてきたディーター・ツェッチェ氏は予定通り退任し、後継にはメルセデス・ベンツ乗用車部門のトップだったオーラ・ケレニウス氏が就任。50歳のケレニウス氏はメルセデス・ベンツAGのCEOも務め、全体のトップとしてダイムラーの新たな顔となる。同氏は生え抜きとしてメルセデスAMGのトップを務めた経験もあり、自動車業界のビッグネームだったツェッチェ氏の後継として、新生ダイムラーをどう切り盛りしていくのが注目される。
新体制のスタートは2019年11月とされるが、折しも米中貿易摩擦などの影響でダイムラーも厳しいときを迎えている。新たな組織でこの時代をどう乗り越えていくのか。今年から来年にかけて、目が離せない状況が続くことになりそうだ。

ル・ボラン2019年8月号より転載
田畑修

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