21ターボでは過給エンジンならではの興奮と刺激を体感できる
それは外観だけでなく内装にも当てはまり、紫外線によるダメージを受けやすいダッシュに割れはなく、天井の内張りも垂れておらず”みすぼらしさ”とは無縁。特に秀逸なのがシートで、ドライバーズシートに収まるとフッカリしたタッチの中に芯が通り、また適度にサイドサポートが立っているため、緊張感のないだらりとした姿勢になることはない。モケットの感触も良い。オプションでレザーを選択できたが、取材車のようにモケットがオススメだ。
今回は試乗する機会がなかったため、向かいに座る編集部員にその乗り味を聞いたところ「今では考えられないほどのどっかんターボ。効き始めを身構えて待てるくらいにラグがあるから」とのことだった。現代のクルマでは”本当にターボが働いてる?”と疑問に感じるほど低速から滑らかに過給がかかるが、21ターボでは過給エンジンならではの興奮と刺激を存分に体感できるようだ。ちなみに現役当時は、BMW・M3(E30)やメルセデス・ベンツ190E2.3-16の向こうを張るスポーツ・セダンであった、と言えばその性格が想像できるだろう。
刺激の源泉となるエンジンはフロントに縦置きされている。4気筒SOHCにギャレット製ターボチャージャーを架装し、さらに空冷式インタークーラーを装着することで、最高出力175ps、最大トルク27.5kg-mを発生させている。
取材車のエンジンの吹け上がりやシフトの感触をお伝えすることはできないが、アルファステーションでは自社工場を持っているためしっかり整備して乗り出すことが出来るだろう。現代車にはない刺激を体感したいなら、間違いなく乗っておきたいモデルのひとつだ。
1992 RENAULT 21 Turbo
価格●890,000 円
生産終了となった1993年から20年以上が経過し、もはや希少種となった21ターボ。という訳で、程度の良い個体に乗るならそろそろ動き出したい。スポーツモデルだけに、オーナーによって手が加えられている個体が多いが、取材車は概ねオリジナルを残していた。
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Alfa Station East
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