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トヨタが全店舗・全車種取り扱いを前倒し

2020年5月には実施。ネットワーク強化に加えディーラー現場からの要望にこたえる

トヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店でクルマを販売するトヨタ自動車が、4つのディーラーチャンネルを統一すると発表したのは2018年11月のこと。すでにプリウスやアクア、シエンタ、C-HRなど売れ筋車種は全チャンネルで販売し、チャンネルごとの個性は薄れつつあるが、ここにきてトヨタはさらにその動きを加速。2022-2025年としていた全店全車種併売を2020年5月に前倒しすると発表した。
トヨタ自動車直営ディーラーが大半を占める東京では「トヨタモビリティ東京」の名ですでにチャンネル統一が図られているが、その動きが全国へ広まり、あと1年足らずで全車種併売が実現することになる。
かつていくつかのチャンネルごとに販売車種を分けていた日産自動車、ホンダ、マツダ、三菱自動車も今や全車種併売が当たり前となっており、トヨタのディーラー側から「すべての車種をあつかいたい」という要望が出ても不思議ではないし、情報が行き渡った今、ユーザーが混乱することもないだろう。
全国に約6000の店舗を構えるトヨタディーラーは、トヨタ自動車直営だったり、地場資本だったりと経営母体はさまざまだが、トヨタにとってはネットワーク強化とともに、車種の集約を進めてコストを抑えるためにも全車種併売は大きな目標となっている。兄弟車の廃止などで販売店ごとの個性が薄まる可能性もあり、それが国内販売にどう影響をおよぼすのか。そのあたりもウォッチしていきたいところだ。

ル・ボラン2019年9月号より転載
田畑修

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