BMWコンプリート

【BMWカスタマイズ最前線2019】スポーツホイールの理想像を追求してきたボルクレーシング

ノンストレスラインで繋がる16スポーク

対してG16は、いかにもBMWに似合うメッシュパターンに思える。だがレイズは決して、これを単なる交点メッシュとは考えていない。センター付近でやわらかくラウンドさせながら、リムフランジにかけて並行につなげていく16本ストレートスポークの集合体であり、隣り合うストレートスポークは結果として繋ぎ止めたもの。８つのY字交点にはそんな意味がある。それが結果として、世界的に見ても稀有な８交点メッシュデザインとなった。

VOLK RACING G16

【BMW 3er（G20）適合サイズ】F：8.5J×19＋22（PCD112） FACE-2　￥84,000＋税／R：9.0J×19＋30（PCD112） FACE-3　￥85,000＋税

また極限まで薄くされる各スポークは、縦断面をたっぷり取ってあり、抑揚を持たせながら奥に向けてボリューム感が増す。角度によって幾多もの表情をみせ、スポーティにもエレガントにも感じさせる秀逸なデザインだ。もちろん、強度や剛性、それに伴う軽量性能を見ても理想的な造形である。これだけのデザイン性を、型鍛造製法のみで成し得たところに、いかにもレイズらしい技術力の高さを感じさせる。

８交点メッシュというよりも16本のストレートスポークという考え方が発端。だからこそG16という名を持つ。縦断面形状を工夫した結果、角度により幾多もの表情をみせる。

このようにボルクレーシングは、Gシリーズだけを取ってもいくつもの選択肢を提案してくれる。その“幅”の広さを理解し推進するスタディ神戸の原田賢次氏は「変化を進化を絶やさない革新的なホイールメーカーだ」と括った。レイズ流のグラジュエーターは単なる卒業者ではない。それは同時に新たなストーリーの幕開けである。