清水和夫のDST

パワー差は歴然だったがBMW X2、AUDI Q2の実力は拮抗【清水和夫のDST】#98-2/4

パワー差は歴然だったが実力は拮抗、0→100km/h停止距離もほぼ互角

BMW X2 xDrive 20i M SPORT X

加速0.32G(★★★★☆)減速1.08G(★★★★☆)

横置きエンジンのFFモデルゆえに発進時のトラクションは気になったが、2LターボはX2に合わせてチューニングされており、振動が少なくスムーズに吹け上がり、他メーカーの同型ユニットと比べても秀逸。トルコンATのため、発進もスムーズで力強かった。ブレーキは制動力の発生具合がとてもリニアで使いやすく、強く踏み込み、そろそろ限界かなと感じたところでABSが作動。ABSのアクチュエーターは実に緻密な制御で、作動振動が室内に入ってこず、プレミアムブランドにふさわしい、お手本のようなブレーキフィールだった(0→100km/h停止距離は36.08m)。
AUDI Q2 1.4 TFSI CYLINDER ON DEMAND SPORT

加速0.30G(★★★★☆)減速1.06G(★★★★☆)

フォルクスワーゲン・ポロをベースに開発されたQ2は1.4LターボなのでX2に出力では及ばない。しかし実際の加速性能ではデュアルクラッチ・ギアボックスの威力もあり、0→100km/h加速は大差(Q2:9.37秒/X2:9.19秒)なかった。発進こそ少しもたついたが、X2よりも200kg以上も車重が軽く、期待以上の加速性能が得られた。テスト車のQ2はFFモデルで、初期制動でややつんのめる感じがあり、ABSの振動とペダル踏力のリニアリティがやや不足気味。初心者が急ブレーキ時に安心して踏めるかどうかが重要だ。絶対的な制動力に不満はなかった(0→100km/h停止距離は36.10m)。

リポート:清水和夫/K.Shimizu フォト:篠原晃一/K.Shinohara ル・ボラン 2019年4月号より転載
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CARSMEET web編集部

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