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ユーロNCAPがベスト・イン・クラスを発表

テスラが3クラスを制覇。日本ブランド車ではフォレスターが受賞し、マツダも健闘

欧州で新型車の安全性を評価するユーロNCAPが2019年の集大成ともいえる「ベスト・イン・クラス2019」を発表。ユーロNCAPが定めるクラスごとに最高位のクルマを選ぶもので、4項目の評価成績を基に総合的な安全性能を判定。その受賞車にベスト・イン・クラスの称号を与えている。
スモールファミリーカークラスでは3項目で90%以上の評価を得たメルセデス・ベンツCLAが受賞。メルセデスは他のクラスでも5車が最高評価の5つ星を得ているが、なかでもCLAが際立っていた。次点となったマツダ3は前席の乗員保護性能では高い評価を得たものの、その他の項目でCLAにおよばなかった。

ラージファミリーカークラスでは先進安全装備で他を寄せつけなかったテスラ・モデル3が選ばれたが、BMW3シリーズも同時受賞。モデル3は歩行者保護性能ではあまり高い評価を得られず、一方で3シリーズは後席の幼児保護性能と歩行者保護性能で平均以上の評価を得たことで2台同時受賞という形となった。ちなみに次点にはシュコダ・オクタビアが選ばれている。なおモデル3は2018年から設けられたハイブリッド&エレクトリッククラスでもベスト・イン・クラスに選ばれている。
ラージオフロード(SUV)クラスではテスラ・モデルXがやはり先進安全装備の優秀さが評価されて受賞。次点にはセアト・タラッコが入っている。そしてスモールオフロードおよびMPVのクラスではスバル・フォレスターが日本ブランド車では唯一ベスト・イン・クラスを受賞。各項目で平均して高い評価を得た点が評価されたもので、マツダCX-30は乗員保護では2019年トップの評価を得たが、小児保護と先進安全装備でわずかにフォレスターにおよばず次点となっている。マツダは2車が次点という惜しい結果ではあったが、ユーロNCAPは新型車が高い安全性を示したことを称賛している。このクラスの次点にはフォルクスワーゲンTクロスも入っており、僅差による激戦だったようだ。

ラージファミリーカークラスで高得点を出したテスラ・モデル3は、ハイブリッド&エレクトリッククラスでもベスト・イン・クラスに選出された。

スーパーミニクラスではアウディA1とルノー・クリオが同時受賞。乗員保護性能と先進安全装備ではA1が優位ながら、クリオも小児保護性能で上位にランクされたことで選ばれたようだ。なお、BMW Z4は唯一のオープンボディだったためにクラスが設けられなかったが、評価は3シリーズを上回っており、その安全性能をユーロNCAPが高く評価していたことも付け加えておきたい。

ルボラン2020年3月号より転載
田畑修

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