四国三郎・吉野川が生み出す不思議な光景
山の八合目あたりまでがすっぽりと川霧に隠れてしまうことから、「八合霧」とも呼ばれる大歩危峡の雲海。夜明け前に谷を埋めつくした川霧は、夜明けとともに動き出し、日が昇るとたちまち消えてしまう。
目もくらむ高さ200mの断崖上にたつ祖谷渓の小便小僧。ただし、吉野川の支流・祖谷川の流れる祖谷渓では、地形の関係で八合霧のような雲海が発生することは少ない。
四国の大河、吉野川が生み出すこの不思議な光景がよく見られるのは4月、そして、10月から12月にかけて。谷筋ではなく、山の稜線近くに集落が作られてきた徳島県西部では、住民が日常的に目にしてきた光景だという。
アクセスガイド
吾橋の展望スポットへは大歩危駅入り口で国道32号から県道45号に入り、500mほど走ったところから右手の地方道を登っていく。県道との分岐からは約3km。
Data【Spot 70 吾橋雲海展望台】
雲海遭遇率 ★★★
雲海の季節 春・秋・初冬
◎所在地/徳島県三好市
◎ルート/県道45号など
◎最高地点/標高約500m
◎冬季閉鎖/なし
観光情報
三好市観光案内所 TEL 0120-404-344
文:佐々木 節/撮影:平島 格