他の道路利用者に行く方向を示すユニークな“絵文字ジャケット”
フォードはこのほど、サイクリスト向けに「EMIOJI (絵文字)ジャケット」を開発したことを発表した。このジャケットにより、サイクリストは他の道路利用者と安全に道路を共有することができるようになると、同社は主張している。
欧州では、年間約2000人のサイクリストが交通事故で命を落としている。事故原因のひとつとして、サイクリストが右に曲がるのか、左に曲がるのか、あるいは停止するのかなど、その動きが周囲の自動車や歩行者に分からないことが挙げられる。サイクリストのなかには、手振りなどで自車の行く方向を示したりする人もいるが、この場合ハンドルから手を離さなければならず、安全性を確保しにくい。
このたびフォードが開発した絵文字ジャケットは、背中部分に絵文字や方向を示す矢印などをLED表示。サイクリストは自転車のハンドルバー部分に装着するワイヤレスリモコンによって、自車のこれからとる動きを表示し、後方の道路利用者に知らせるものだ。
絵文字は、20年以上前にデジタル世界から生まれた最初の言語として誕生。現在では多くの人々が絵文字によって感情を表現する方が快適だと感じている調査結果も出ている。
今回のフォードの発表は、同社が展開する「Share The Road(道路を共有する)」キャンペーンの一環。絵文字ジャケットは、道路利用者間の調和促進を目指しているもので、増加し続けているサイクリストがより安全にサイクリングできるように企画された。いまのところ絵文字ジャケットを市販する予定はないとのことだが、ユニークなアイディアで事故を防いでいこうというキャンペーンの狙いは十分に伝わるものといえるだろう。
ちなみに、フォードがサイクリスト向けにジャケットを製作するのはこれが初めてではなく、過去にスマートフォンとの連携に対応した「スマートジャケット」を開発している。本サイトでご紹介した記事はこちらで。