耳川沿いの谷筋から湧き上がる幻想的な雲海風景
かつては岐阜県の白川郷、徳島県の祖谷渓とともに「日本三大秘境」と言われていた宮崎県の椎葉村。平家落人伝説の残るこの山里で、最近、「まるでマチュピチュのようだ」と話題を集めているのが下松尾地区にある棚田だ。
耳川の谷に面した急斜面に広がる仙人の棚田。このあたりには季節に関係なく、雨上がりの早朝には濃い川霧が発生する。
耳川沿いの深い谷筋の斜面に開かれた小さな集落の水田には、雨上がりの早朝には川霧がかかり、その幻想的な眺めから「仙人の棚田」と呼ばれている。
平家の末裔、鶴富姫と源氏の那須大八郎の悲恋伝説の舞台と伝えられる鶴富屋敷(那須家住宅)。ここは旅館にもなっていて別棟に宿泊できる。
展望所は対岸の狭い山道を登っていったところにあり、道があまり良くないので注意が必要。
国道328号沿いにある平家本陣。ここで人気を集めているのは、貴重な地場産そば粉で打った椎葉そば定食(830円〜)。名物の菜豆腐なども味わえる。
アクセスガイド
椎葉村へは東九州道・日向ICから国道327号などで約72km/2時間ほどの道のり。仙人の棚田を眼下にする大イチョウ展望台へは、国道327号・大イチョウトンネル脇の側道(旧道)から狭い山道を15分ほど登る。
Data【Spot 88 仙人の棚田】
雲海遭遇率 ★★
雲海の季節 通年
◎所在地/宮崎県椎葉村
◎ルート/国道327号など
◎最高地点/標高約730m
◎冬季閉鎖/なし
観光情報
椎葉村観光協会 TEL 0982-67-3139
文:佐々木 節/撮影:平島 格