良く動くサスこそ「究極の吸収、究極の踏ん張り」を実現
ハイブリッジファーストのJB74をオンロードテストに連れ出した。3インチアップのサスペンションを組み込んでいるのだが、そのコーナリングは気持ちよく楽しい。
丁寧に組み上げられたサスペンションは雑音を発しないし、その動きはスムースそのものだ。特にコーナリングに伴う前後のロールコントロールの巧みさが気持ちよさのポイント。JB23で磨き上げられたサスペンションアームや、コイルスプリングで構成される3インチアップサスペンションアームセットと組み合わされるFOXショックアブソーバーから成り立つ。良好な乗り心地と正確な路面トレースはこの組み合わせが生み出すものだ。
JB74にはナチュラルアスピレーションのK15B型DOHC16バルブVVTエンジンが搭載されているのだが、ハイブリッジファーストはエンジン内圧をコントロールし、ピストンの上下運動やクランクの回転運動に加わる抵抗を減ずるNAGバルブシュパーブフォース、マルチパルスイグニッションシステム、ジェントルマフラースマートなどでライトなチューニングを施し、パワーアップ&トルクアップを果たして気持ち良い加速を得ている。
オフロードでも気持ちの良い走りを展開してくれる。3インチアップということでロードクリアランスは十分なものとなっているが、走破性能は3インチアップの能力以上のものがある。その走破能力はFOXショックアブソーバーと前後アーム、3インチアップのコイルが生み出す。トーヨー・オープンカントリーで達成できたバネ下重量の大幅軽減も大きく寄与している。深いモーグルの走行では、極限まで前後左右のアームを振り、ボディの水平を保ちながらギリギリに路面をグリップさせ脱出していく。