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【ヨコハマ ジオランダーCV試乗レポート】気持ちよくドライブが楽しめるタイヤだ!

ヨコハマのSUV・ピックアップトラック用タイヤブランドである「GEOLANDAR(ジオランダー)」。その最新モデルとして2019年12月に発表、2020年2月から発売されているクロスオーバーSUV向けグランドツーリングタイヤが「GEOLANDAR CV G058(ジオランダー・シーブイ・ジーゼロゴーハチ)」を、モータージャーナリストの斎藤聡氏がリポートする。

比較的アシの柔らかいSUVによく合いそう

SUV用グランドツーリングタイヤ、というのがジオランダーCVのキャラクターだ。一見すると比較的小さめのブロックが並んだSUV用タイヤなので、それほど静かそうには見えないのだが、いざ試乗してみると思いのほかタイヤが滑らかに転がるし、ノイズも良く抑えられている。

サイプを多用したトレッドデザインで、特に左右セカンドブロックのサイプベースの新パターンは、エッジ成分を増やしてウエット性能を高めながら、静粛性も確保しているのだという。

トレッドデザインは縦溝4本を基調にしたリブデザインで、センターの2本の縦溝は耐ハイドロプレーニング性能を高め、ショルダー側の2本は耐ハイドロ性能を高めるとともにスノートラクション性能も考慮したデザインとなっている。


一方リブ(ブロック列)は、心マウンドプロファイルと名付けられたブロック中央が膨らんだ形状となっている。この形状に追って設置した時にブロック中央とブロック端の接地面圧が均一になるというもの。耐摩耗性、耐編摩耗性能効果があるのだという。

このタイヤの特長でもあるサイプは、2Dと3Dサイプを組み合わせており、エッジ効果を高めながら剛性も確保している。

コンパウンドはナノブレンドゴムと名付けられウエット、耐摩耗性、低燃費性能などを得意とするポリマー(≒ゴム)をブレンド。ハイグレードなマイクロシリカを配合することでウエットグリップ性能も高めている。

SUV用タイヤなので、タイヤグレーディングは受けていないが、トレッドコンパウンドのベース部に低発熱ベースゴムを採用して低燃費性能の向上も図られている。


また、構造面ではサイドウオールの折り返しを深くしたハイターンバック構造にすることで、サイドウオールを2プライにしてオフロードでのタフネス性や、操縦安定性を高める役割も果たしている。
さらに、ケースにはナイロンフルカバーが採用され高速走行時のトレッドのせり上がりを抑えるとともに、ロードノイズの低減も図られている。

今回の試乗車はRAV4で、タイヤサイズは225/65R17102H。冒頭に書いたとおり、走り出してみるとタイヤが面白いくらい滑らかに転がり快適なのだ。走っていることが心地よい。まさしくSUV用グランドツーリングタイヤといったキャラクターに仕上がっているのだ。


ロードノイズも少ない。さすがにコンフォートタイヤのような静粛性は求めるべくもないが、それでも耳障りなノイズが良く抑えられていてストレスが少ない。心地よいオンロードドライブが楽しめると思う。


SUV用タイヤだから、オフロードでの最低限のタフネスさや走破性は備えているが、スタンスはオンロードでの快適性。高速道路に走り出ても、ノイズは良く抑えられているし操縦性も良好。応答は穏やかな味付けだが、これが重心が高く、比較的足の柔らかいSUVによく合っている。レーンチェンジのために無造作にハンドルを切り出しても、応答が敏感すぎないので、ノーズの動きが穏やか。スーッと向きが変わっていってくれる感じ。

路面の凹凸も上手に吸収しているので、コツコツした突き上げがないのはもちろん、大きめの路面の継ぎ目でもショックの角が丸められているので不快なショックがない。
穏やかな乗り味なのに腰が強くしっかりしている感触があるので安心して走っていられるし、不安を感じることなくカーブでハンドルを切り込んでいける。しかも静かで乗り心地もマイルドでマル。気持ちよいドライブが楽しめるタイヤだと思う。

商品サイトはコチラ
取材協力 横浜ゴム https://www.y-yokohama.com/product/tire/

フォト=望月浩彦/H.Mochizuki

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