フォト=藤原功三/K.Fujiwara
フォードがGT40を開発するにあたり、数あるイギリスのレーシングカー・コンストラクターの中からローラをパートナーに選んだ最大の理由は、彼らが1963年1月のロンドン・レーシングカー・ショーで発表した進歩的なレーシングスポーツ、ローラMk6にあった。フォードはすぐさまMk6を2台購入。徹底して分解、調査したうえ、後にFAVのマネージャーになるジョン・ワイア監督の元で1963年のル・マンに挑戦するなど様々なデータを蓄積。さらにローラのエリック・ブロードレイ自身も設計陣に加わりツインチューブ・モノコック、ミッドシップ・エンジン、イタリア・コロッティ製ギアボックス、4輪ダブルウイッシュボーンなどMk6の設計思想がそのままGT40に引き継がれることとなった。またGT40の製造もイギリスの子会社FAV(フォード・アドヴァンスド・ヴィークルズ)で行なわれている。
ルボラン2020年4月号より転載