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ベントレーが「ミュルザンヌ」の勇退を祝してショートフィルムを制作

フラッグシップサルーンのバトンは新型フライングスパーへ

4月15日、ベントレー・モーターズはフラッグシップサルーン「ミュルザンヌ」の生産終了を迎えるにあたり、この“最高峰ベントレー”の約10年にわたる足跡をショートフィルムにまとめて公開した。

2009年に米カリフォルニア・ペブルビーチで初披露されたミュルザンヌは、それまでのアルナージに代わる新世代フラッグシップサルーンとして誕生。エンジンは伝統の6.75L V型8気筒ツインターボの改良版が採用され、2010年から発売された。

ミュルゼンヌ・エクステンディッド・ホイールベース

ミュルザンヌという車名はこれが初めてではなく、1980年から1990年代初頭にかけて同名のサルーンが存在していた。ちなみにル・マン24時間レースが開催される仏サルト・サーキットの最も長いストレートに名付けられた「ミュルザンヌ・ストレート」が、この車名に由来していることはよく知られている。これは1924年および1927〜1930年にベントレーが同レースで計5勝をあげた記録を讃えてネーミングされたものだ。

英国クルーの本社工場でハンドメイドされる新たな旗艦サルーンはその後、高性能版「ミュルザンヌ・スピード」や、ロングホイールベース仕様「エクステンディッド・ホイールベース」がラインアップに加わり、カスタマーのニーズに応えてきた。

ミュルザンヌ6.75エディション・バイ・マリナー

今年1月には、この春をもって生産終了が告げられるとともに、有終の美を飾る特別限定車「6.75エディション・バイ・マリナー」が、世界30台発売されることが発表された。

現在、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、他メーカー同様にベントレーも工場を閉鎖しており、「6.75エディション・バイ・マリナー」の生産は休止を余儀なくされている。同社によれば、生産が終了するのは夏ごろになると見ている。

最後の「ミュルザンヌ」は、約600におよぶ部品の最終検査が完了すると“最高峰ベントレー”としての役割を終え、新型「フライングスパー」にフラッグシップサルーンのバトンを繋ぐ。

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