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中国ではフォルクスワーゲンのコンパクトセダンが根強い支持を獲得

中国専用モデルとして6モデルのセダンをラインナップ

フォルクスワーゲン(VW)はこのほど、中国が世界販売台数の3分の1を占める大きな市場であることを改めて強調した。その牽引役を担っているのが中国市場専用モデルとなるノッチバック(セダン)モデル群だ。

欧州ではゴルフをはじめとするハッチバックモデルが人気だが、中国では、広々としたキャビンとトランクを持つセダンが依然として支持されている。そんな中国では、ひと口にセダンと言っても6車種がラインナップされ、多様なユーザーニーズに応えている。現在、中国市場で展開されているセダンをみてみよう。

「ジェッタVA3」は、その名のとおりジェッタの派生モデルで、2019年に発売。中国ではこの「ジェッタ」が独立したサブブランドとして展開されており、それを機に誕生した。全長4.5mのコンパクトボディに110psを発揮する1.5L直列4気筒自然吸気エンジンを搭載。従来のジェッタと合わせると2019年は14万5000台が、中国のユーザーの手に渡った。

「サギター」は2006年から生産されているコンパクトセダン。エンジンは114psの1.4Lターボと148psの1.4Lターボの2機種を設定。2019年に登場した3代目では、標準仕様よりホイールベースを40mm拡大した2730mmのロングホイールベース仕様もラインナップされた。この3代目の累計販売台数は約31万台を数えるが、そのうちロングホイールベース仕様は17万6000台を占めている。

「ラマンド」はボディサイズが全長4.6×全幅1.82×全高1.42m、ホイールベースは2.65mのミドルクラスで、スポーティなクーペスタイルが特徴だ。129psまたは148psの1.4L直列4気筒ターボエンジンが搭載されている。2016年からは217psを発する2Lターボエンジン車も設定。2019年には10万1000台が販売された。

「ボーラ」も中国のセダン人気を支えているミドルクラスモデルで、2019年は32万3400台が販売された。ボディサイズは全長4.66×全幅1.81×全高1.46mで、ホイールベースは2.69m.エンジンは111psの1.5L自然吸気と、148psの1.4Lターボの2機種で、現在はピュアEVの「eボーラ」もラインアップに加わっている。

「サンタナ」は、1980年代に2代目パサートをベースに角張ったスタリングを採用してドイツなどで販売されたモデルだが、ドイツが販売を終了した1985年以降も中国では販売が継続された。2013年以降は中国市場向けに専用開発されている。ボディは全長4.48×全幅1.71×全高1.47mで、ホイールベースは2.6m。2019年は約24万5000台が販売された。

現行の「ラヴィダ」は2018年5月に登場した3代目。中国で成功しているVWセダンの代表格で、2019年の販売台数は49万1000台にのぼるベストセラーとなっている。ボディサイズは全長4.67×全幅1.81×全高1.47mで、ホイールベースは2.68m。エンジンは114psの1.5L自然吸気と、148psの1.4Lターボを設定。このほかに「e-ゴルフ」とパワーユニットを共有する「e-ラヴィダ」がラインアップされている。

中国におけるVWは、1983年にサンタナを初めて発売した「SAICフォルクスワーゲン」と、1991年から生産をはじめた「一汽フォルクスワーゲン」というふたつの合弁会社によって展開されている。2019年までに、新たなサブブランドである「ジェッタ」ブランドを含むVW車は、累計316万台のセールスを記録。現在、従業員は両社合わせて10万人以上を数えるにいたっている。

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