日常での使い勝手を大前提にした“やりすぎない”モディファイ
ジムニーからフルサイズの逆輸入車まで、4WDなら何でもおまかせのトップフラッグ。11/12、23型で培ったノウハウを、64/74型でもいかんなく発揮している。ここで紹介する74型は、すでにユーザー所有の車両。背の低いクルマから乗り替えたというオーナーが「通勤でもキビキビ走れるようにして欲しい」というニーズに応えて作り上げた1台だ。
チューニングのメニューは足回りが中心。初めてクロカン4WDに乗った人にとって、オン/オフ性能の両立を考慮したサスペンションは、どうしても柔らかく感じてしまう。74型は先代の43型に比べるとサスセッティングが良くなっており、運動性能が格段に向上している。しかし、慣れていない人には、コーナリングなどでは「頼りない」と感じてしまうようだ。
そこで、マスターピース製の3インチアップサスキットで、まずはバネレートと減衰力を強化。オンロードでのシャープなハンドリングを実現しながら、オフ性能をデフォルメしないのがマスターピースのサスキットの特徴だ。
さらに、16インチのタイヤ&ホイールの性能を十分にオンロードで活かすため、ホイールスペーサーを使ってワイドトレッド化。コーナリング時に安定感のあるドライブフィールを実現した
ちなみに、ホイールはオリジン・ラボの「MUD S7」。タイヤは現在人気沸騰中の「オープンカントリーM/T」をチョイス。3インチアップ+ワイドトレッド化の効果と併せて、74型をマッシブなボディバランスにしている。
クロカン4WDとはいえ、使用シーンの9割以上が舗装路。日常での使い勝手を大前提にした「やりすぎ」感のないモディファイだ。