フェラーリのマラネロ工場で製造される3.8L V8ツインターボは580ps/730Nmを発揮。最高速は326km/hをマーク
8月10日、マセラティはフラッグシップサルーンの「クアトロポルテ」およびミドルサルーンの「ギブリ」に、トップパフォーマンスモデルとなる「トロフェオ」を設定したと発表した。これにより、トロフェオ・シリーズはすでに登場しているSUVの「レヴァンテ・トロフェオ」と合わせて3モデルが揃うこととなった。
クアトロポルテとギブリに設定されたトロフェオには、フェラーリのマラネロ工場で製造される3.8LのV型8気筒ツインターボエンジンを搭載。両車ともに最高出力は580ps/6750rpm、最大トルクは730Nm/2250〜5250rpmを発揮し、ZF製の8速ATを組み合わせて後輪を駆動する。なお、両モデルは、トリノ・グルリアスコにあるアヴォッカート・ジョヴァンニ・アニエッリ工場で生産される。
この高性能パワートレインによって、0-100km/h加速はクアトロポルテ・トロフェオで4.5秒、ギブリ・トロフェオで4.3秒を実現し、最高速は両車とも326km/hをマーク。両車はマセラティ史上最速セダンだ。なお、2018年に登場したレヴァンテ・トロフェオも同じエンジンを積むが、こちらは四輪駆動で4.1秒(一部の地域仕様は3.9秒)の0-100km/h加速、302km/h(同304km/h)の最高速を実現している。
トロフェオ・モデルにはローンチコントロール機能が搭載されているほか、IVC(インテグレーテッド・ビークル・コントロール)システムが採用されており、強化されたドライビングダイナミクス、アクティブセーフティ、さらにスリリングなパフォーマンスを保証する特定のセットアップが備わる。ドライバーはセンターコンソールのドライビングモードで「コルサ」モードを選択すれば、エンジンのすべてのアウトプットを解き放ち、息をのむようなパフォーマンスと本格的なマセラティのドライビングを味わうことができる。もちろんエキゾーストサウンドも、トロフェオならではの音色だ。
内外装にはトロフェオ独特のディテールが与えられている。エクステリアでは、ピアノブラック仕上げのツインバーティカルバー・フロントグリルや、フロントエアダクトトリムやリヤのエクストラクターへのカーボンファイバーの追加が挙げられる。サイドエアベントとCピラー部分に装着される「トライデント」バッジには、レッドカラーのアクセントが施されるのも特色。ホイールは21インチの専用デザインだ。
ギブリ・トロフェオではボンネットフードも専用設計とされ、レヴァンテ・トロフェオと同様にエアダクトが設けられ、エンジンの冷却性能を高めている。
専用グラフィックを採用したメーターを搭載するインテリアは、ヘッドレストに「Trofeo」のバッジを装着するほか、フルグレインのピエノフィオーレナチュラルレザーを張り、スポーティで高級感の高い空間が演出されている。