CIRCOLO 1901(チルコロ1901)は、南イタリアのバーリに本拠地を置くテキスタイルカンパニー S.G.L.社が展開するブランド。今回は、ジャージ素材を使用したテイラーメイドのスタイルに、プリントやダイイングテクニックで様々な異なる表情を与えたチルコロ1901を代表するコレクションを紹介しよう。
※この記事はル・ボラン2019年1月号からの転載です。掲載商品は現在販売していないものもあります。
チルコロ1901/コート&ジャケット
秋も深まり、初冬の訪れを感じると、お洒落を楽しみたくなる。今年の夏は酷暑だったこともあり、一切そんな気持ちにはならず、その反動があるのかもしれない。とくにこの時季、目に留まるのがコートだ。どんなに防寒性の高いインナーウェアや薄手でも暖かいダウンジャケットがあっても、やはり冬はコートがいい。ロングコートを羽織れば、寒風にも向かっていける気になる。
コートはスタイルによってそれぞれ由来があり、トレンチコートやピーコートといったミリタリーや、ダッフルコートのような漁師たちの防寒着、ポロ競技の選手が愛用したポロコートなど、スポーティでマッシブな出自も多く、そこに時代を超えたダンディズムを感じるのだ。そして今季、注目したのがチルコロ1901のコートだ。一見するとウールやツイードを思わせる。だが実はスウェット素材に柄をプリントしたもの。フェイクなのだ。
手掛けるチルコロ1901は、1980年代にイタリアのバーリで操業したテキスタイル会社のS.G.L.が、著名なブランドのOEM製品として開発したのがプリントのはじまり。2009年にオリジナルブランドとして誕生した。
ざっくりとした思い見た目の印象も袖を通すと、軽快感とストレッチ性に驚かされる。包み込むようなコートの魅力を損なうことなく、快適な着心地とともに、まるでブルゾンのような躍動感が味わえるのだ。
こうしたプリント柄のスウェット素材を用いたアイテムは少なくないが、チルコロ1901は自社でテキスタイルを技術開発するため、品質は群を抜く。柔らかいスウェット素材では型崩れや襟先や裾などが反ってしまうこともあるが、そんな心配もない。
コート以外にも同じ製法によるジャケットやジレがある。イタリアンブランドらしいスタイリッシュなシルエットに、ストレッチ性に優れるため、たとえシェイプしていても窮屈に感じることはない。オフィスや週末のカジュアルなどシーンを選ばず、スマートに気回せるだろう。腕回りの動きも妨げないのでドライブにもいい。
実はひと目見てコートが気に入り、手に入れた。先日、海外出張で早速着たところ、移動でもストレスなく、活躍してくれた。見た目はシックで、リラックスした着心地に、この冬が楽しく過ごせそうだ。
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