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横浜ゴムが新たなAI活用技術を発表

「HAICo Lab」で人とAIの協奏を提唱。タイヤメーカーの枠を超えた活動を目指す

タイヤの設計や材料開発などにAI(人工知能)を活用してきた横浜ゴムが、タイヤメーカーの枠を超えたAI利活用構想を策定。人とAIの共同研究所を意味する「HAICoLab(ハイコラボ)」と名付け、人とAIの協奏によるデジタル革新を目指し、ユーザーエクスペリエンス(UX=ユーザー体験)の向上を図っていく考えだ。
AIは膨大なデータを短時間で処理し、回答を導き出す力を持っているが、ひらめきや発想力などデータの存在しない領域ではお手上げとなることが多い。一方で人間の優れたひらめきや発想は社会生活やビジネスを向上させる力はあるが、データ化しにくい面がある。このふたつを結びつけて、新たな知見などをデジタルデータ化して活用していこうというのがハイコラボの考え方で、新たな発見を阻害する「思い込み」などを排除しつつAIが予測、分析、探索を担当する形で「人のAIの協奏」を目指すという。
抽象的で分かりにくい面もあるが、横浜ゴムはこのハイコラボの活用により開発の効率を高めるとともに品質向上を図ることができ、さらに過去のデータからは導き出せない新しい技術やソリューションも見つけ出せるとしている。従来の考え方に縛られない発想とAIの融合が、たとえば画期的なタイヤの開発や実用化に結びつくことになるのか。ユーザーとしてはそのあたりが気になるところだが、早いタイミングでの実現を目指して欲しいところだ。

ルボラン2021年1月号より転載
田畑修

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