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高速道路の落下物をカメラで自動検知

AIを活用して落下物などをいち早く発見して判定。中日本高速と東日本高速が実証実験を開始

高速道路で思わぬ落下物に遭遇し、ヒヤッとした経験のある人も少なくないだろう。とくに夜間はライトに照らされるまで落下物に気がつかないこともあり、危険極まりない。2018年度の落下物処理件数は東日本、中日本、西日本の各高速道路会社合計で約24万件(動物との接触は除く)におよんでおり、危険性は常に身近にあると見ていいだろう。そんな落下物を交通監視カメラで自動検知する技術を中日本高速と東日本高速が公募。オムロン・ソーシアルソリューションズ、センスタイムジャパン、日立国際電気、富士通の4社が選定され、2021年1月から実証実験を開始して検知精度などの検証を行ない、2022年度以降の本格導入を目指す考えだ。
天候の影響を受けにくいトンネル内では、カメラ映像からの自動検知がすでに行われているが、それ以外の区間(「明かり部」と呼ばれる)では天候による光の反射などで誤った情報が検知されることも多く、今回の実証試験ではその誤検知の克服がポイントとなる。
AI(人工知能)を駆使した検知技術も期待されており、逆走や人の侵入、のり面崩落などの検知にも生かしていきたいとしている。 AIによる画像認識技術の進化は著しいが、風雨や降雪など厳しい環境下にさらされる高速道路のカメラでの活用が可能となれば、早期対応により落下物に起因する事故は減らせる。まずは2021年中にまとめられる実証実験の結果を待つとしよう。

ルボラン2021年1月号より転載
田畑修

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