先進の運転支援システム搭載などにより最高評価の5つ星を獲得
欧州でクルマの衝突安全性試験を実施しているユーロNCAPはこのほど、いすゞの新型ピックアップトラック「D-MAX」のクラッシュ&セーフティテストを実施。最高評価となる5つ星を獲得したことを発表した。
ユーロNCAPでは今年、テスト内容の見直しを実施した。正面衝突試験では移動バリアを使用した「オフセット衝突」が加えられたほか、歩行者やサイクリストを含む周囲の道路利用者への障害対策や移動式の障壁試験も盛り込まれている。
日本では展開されていないモデルゆえ馴染みは薄いが、D-MAXはとくにタイ市場で確かな支持を受けており、2019年度モストポピュラーピックアップ、最優秀省燃費ピックアップ、ベストライフピックアップを受賞するなど、高いプレゼンスを発揮している。
現行モデルは、2019年10月に受けたフルモデルチェンジ版で、「Efficient and Robust」を開発コンセプトに、燃費性能や安全性を高めながら、多様な使用環境や様々な使い方に耐えうるクルマを目標に開発。エンジンは改良版の3Lディーゼルや1.9Lディーゼルを搭載。同月からはタイ市場に、そして2020年9月には豪州市場に投入されている。
このたびの衝突安全性試験では1.9Lディーゼル仕様が使用され、成人乗員保護性能で84%、子供乗員保護性能で86%、歩行者保護性能で69%、安全補助装備で83%をマーク。最高評価となる5つ星評価を得た。
この評価は、2020年9月に実施されたオーストラレーシア(ニュージーランド各島および近海諸島を含むオーストラリア周辺地域)の衝突安全性試験「ANCAP(Australasian New Car Assessment Program)」で、最高の5つ星評価を獲得したことを裏付けるものといえる。
新型D-MAXには先進運転支援システム「ADAS(Advanced Driver Assistance System)」が採用されており、障害物検知にすぐれたステレオカメラにより昼夜問わず安定した運転支援を実現。さらに衝突時の二次被害軽減のためマルチコリジョンブレーキ機能等の最新の安全装備が搭載されている。