いや、そりゃ評価だって高いわけでしょ
プジョー208/e-208シリーズが、日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)のインポートカー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。2020年の欧州カー・オブ・ザ・イヤーも受賞してるクルマですから、これで2冠ってわけですね。実はこう見えて(……見えないか)僕自身もCOTY選考委員のひとり。もちろん得点を入れてます。最高点は恐ろしくコスパに優れた某国産車に投じましたけど、最後の最後まで208と悩みに悩んだ末のこと。個人的な好みをそっくり加点するなら、プジョーが10点だったかも知れません。
いや、208とe-208、素晴らしく出来映えがいいんですよ。さすがはハッチバックの本場で生み出されたクルマ。ユーザーがこの手のモデルに何を望んでるのか、お見通しなんでしょうね。内外のデザインは新鮮味と懐かしさが矛盾なく同居した心惹かれるもの。車体はガッチリとして、そこにマウントされるサスペンションはしなやかにたっぷりと上下して、乗り心地はハッチバックとは思えないくらい上質。しかもそのシャシーも実に巧みに調教されているから、スポーツモデルじゃないのに、ハンドリングが抜群によくて曲がることが楽しいし気持ちいい。1台のクルマとして、嬉しくなるほど懐が深いんですよ。
208の3気筒1.2Lターボは安定の素晴らしさ。低回転域からトルクは豊かだし、意外や速かったりして。100ps/205Nmで、官能性は乏しいけど、本当にいいパワーユニット。でも、e-208も素晴らしいんです。こちらは136ps/260Nmで、力強さも速さもガソリンエンジンを完全に凌駕。乗り味も腰が低いところで据わってるくせにフットワークは秀逸。メチャメチャ楽しいピュアEVなのです。