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ロールス・ロイスらしさは満点? 貴重なウッドを駆使したオーダーメイドの「ファントム」が公開!

ハワイでしか育たず、めったに入手できない「コア」の木をインテリアなどに使用した特別な「ファントム」は米国インディアナ州のスミス夫妻からのオーダー

ロールス・ロイス・モーター・カーズはこのほど、新型ファントム初となるオーダーメイド仕様「ザ・コア・ファントム」を製作したと発表した。

ザ・コア・ファントムと名付けられたこの個体は、米インディアナ州に住むジャック・ボイド・スミス・ジュニア夫妻の、5台目のロールス・ロイス・コレクションとして製作されたワンオフ仕様。ベース車はエクステンディッドホイールベースだ。

ネーミングに用いられた「コア」とは、ハワイの土壌でのみ育つ珍しい樹種「コアウッド」のこと。このコアウッドがキャビンに贅沢に使用されているのが大きな特徴だ。スミス氏は妻ローラとともにマウイ島で長い時間を過ごしたとき、コアウッドのロッキングチェアを使用していた。そこで夫妻がコアウッドの温かみや質感に愛着を持ったことが、このオーダーメイドのファントムを製作するきっかけになっているとのこと。

ハワイだけで育つコアの木は、ハワイ州立公園や国立公園で保護されている。このため、私有農地からしか収穫はできず、非常に特殊な栽培条件があるため、コアウッドの丸太を入手できるのは本当に稀なこと。だが、ロールス・ロイスのウッド素材のスペシャリストは「100万回に1回」と形容できる確率で、コアウッドの入手に見事成功した。スミス氏はこの朗報を3年間辛抱強く待ったというから、このビスポークに対する熱意は凄まじい。

コアウッドのデコレーションパネルは、ベルベットのような効果を持つ木目で、めったに見られない独特の深みが特徴。ファントムのインテリアに独特の豊かな質感を生み出す。

ボディカラーは、オーダーメイドの「パッカードブルー」。昼間はブルーに見えるが夜間は漆黒に見えるユニークなカラーだ。ダブグレーのエレガントな手書きコーチラインは、ホイールセンターのピンストライプにマッチさせ、深みのあるボディカラーのファントムの長さを強調。運転席側ドアにはスミス氏のイニシャル「JHB Jr」が、そして助手席側ドアには彼の妻ローラのイニシャル「LAS」があしらわれている。さらにトレッドプレートには「Hand-built in Goodwood, England for Laura & Jack Boyd Smith, Jr.」との表示が入り、オーダーメイドを実感させる。

室内はコアウッドにネイビーブルーとダブグレーのレザーを組み合わせ、独特の雰囲気を発散。スターライトヘッドライナーは特注の手作りで、ネイビーブルーのレザーに1420個の光ファイバーライトを埋め込み、スミス氏の生年月日の夜空に描かれたオハイオ州クリーブランドの星座が展開されている。

後席用コンパートメントはシャンパンが収められる冷蔵庫が備わり、スミス氏のイニシャルが刻印されたクリスタルシャンパンフルートとデカンターのペアを付属する。

さらにこのオーダーメイドモデルには、ハンドメイドのコアウッド製ピクニックハンパー(いわゆるピクニック用バスケットセット)も付属。素材はコアウッドにサドルレザー、ステンレスを組み合わせ、500時間以上をかけて細心の注意を払い製作された。サドルレザーのトリムはダブグレーで、同車のインテリアとコーディネイトされている。このピクニックハンパーには、伝統的な技術で有名なハンガリーのAjkaクリスタル工場からの手作りのワイングラスとデカンターのほか、イギリスでハンドメイドされたカトラリーが収められている。12ピースで構成するこのカトラリーは、英国の鉄鋼遺産へオマージュである伝統的な研磨および切削技術を用い、熟練した職人によって作られたものだ。

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