RSはドイツ語の「Renn Sport」、英語でいえばレーシングスポーツの頭文字。つまり、サーキット生まれのスポーツレンジがアウディのRSモデルというわけだが、これだけではそのキャラクターを説明しきれていない。サーキット走行で真価を発揮する強靱なサスペンションやパワフルなパワープラントを備えていながら、近所の買い物からロングクルージングまで余裕で使える快適性やスペースユーティリティを備えたハイパフォーマンスシリーズ。これこそが、アウディRSモデルの本当の姿だ。
実は、これは25年前に初代RSモデルのRS2がデビューした時に、すでに運命づけられていたことだった。
当時の80アバント(現代のA4アバントに相当)をベースとしながら、ユニークな2.2L直5ターボエンジンと足回りなどをポルシェがチューニングして完成したRS2は、パフォーマンス的にはライバルたちに一歩も引けをとらない一方で、驚くほど上質な乗り心地を実現。しかも、アバント=ワゴンボディでバツグンのスポーツユーティリティを手に入れていた。クワトロ=フルタイム4WDにより、道を選ばない走破性を備えていた点も他では望み得ない特徴のひとつだった。
それから四半世紀が過ぎ、当初は限定発売だったRSモデルも11車種へとラインナップが拡充。
【Audi RS SPECIAL】では、そんなRSモデルの代表車種をご紹介しよう。
ROAD IMPRESSION 03/RS 6 Avant & RS 7 Sportback